GRA 公式ブログ

NPO法人GRA ( https://gra-npo.org ),オートバイにいつまでも楽しく安全に乗れる環境作りと    人材育成を目標にしている NPO法人:GRAのブログです

ツーリング後記 「 次の発信に向けて 」

4月7日開催 “ 桜見 ” ツーリング に参加して、次に進むべき方向性 や 発信すべき内容について 色々と考える事や発見した事があったので、良い経験だった事は間違いない。
また、ツーリング当日や直後に感じていた “ モヤモヤ感 ” や “ 不完全燃焼感 ” の幾つかは、ようやく 消化 が進んできたので、ここに書き留めておきたい。
 
  
1.  朝、サービスエリア で感じた “ 違和感 ”

 「 このサービスエリア(道の駅)は、ライダー達にとって有名な場所らしく、早朝にも関わらず、多くのライダー達が集まっていたが、それを見て “ 親近感 ” と同時に “ 違和感 ” を感じた。 」

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画像を見る限り、当日朝に感じた感覚は全く無い。 が、実際にその場所に居た 一人のライダーとしては感じてしまった “ 違和感 ” は、小さな “ 嫌悪感 ” を その場の雰囲気から感じていたのだと思う。
   
こうして画像に写っている車両を観る限り大幅な改造を施した車両は無いが、実際の現場では “ 音 “ が目立つ場所になっていた。 駐車してエンジンを停止させる車両は静かだけど、この場所へと向かってくる車両の半数近くは “ 音 ” が先に到着していた。
   
明らかに 排気系を改造している スポーツ系 や アメリカン系 は当然の様に 低い回転数でも大きな音を出して走ってくるけど、ノーマルの車両でも 100m以上手前から 高い回転数に保ったままやって来ているのだ。
これを “ 傍若無人 ” 、“ 周囲への迷惑 ” と言わず、別の表現方法はないだろう。
      
オートバイを車に置き換えたり、サービスエリア(道の駅)を ファミリーレストランに置き換えると “ 傍若無人 ”、“ 周囲への迷惑 ” が理解しやすいと気付いた。
例えば、ファミリーレストラン、多くの客は 少人数グループ ずつで 静かに入店するが、大きな声を出しながら入店する者達がいて、その者達は同じ様な服装をして店の一角にまとまって座っている者達の近くへと歩いていくのと似ている。
先に座っていた者達は全員がマナーを守って静かにしている人達だとしても、同じ場所に座る同じ様な服装をした者達であれば、他の客からは “ 傍若無人 ” な連中の一部としか映らなくても当然だろう。 そんな “ 違和感 ” であり、マナー無視する者への “ 嫌悪感 ” だったのだろう。
   
この事に対して発信できる事は、色々と考えてみたが、『 ライダーが元凶だ 』で書いている通り、マナーを破る者に対して 他のライダーが 注意するなどの行動をするのが最善としか思えない。
重ねてこの事を発信していくのが務めだと結論に至った。
 
  
2.  公道上で限界域に入るライダー

ツーリングの帰路、緩やかな 山中ワインディングロードで、僕を追走しようとした CB1300SF のライダー、僕は安楽ペースで無理せずノーブレーキ走行、安全マージンを多く残しているのに、彼は自身の限界域を自覚せずに走っていた件だ。
  
基本的に、公道上では自身の限界域に近付く走り方をしてはいけないのは当然の事。
しかし、現実に見かけるライダーの多くは、知らず知らずの内に限界域の近くで走行している。
圧倒的な加速力や機動力を味わうかの様に、法定速度を遥かに上回る速度で走るライダーやワインディングロードで先行車両を抜き去ろうとするライダー達は、実際その場で 想定外の事態に直面した場合には安全マージンが殆ど残っていない事に気付いていない。 これはやってはいけない事だ。
同じ様に、道路をUターンする際に、自信は十分に無いのに Uターンを試みるライダーも 限界域に入る行為だし、高速道路などで 低速走行する車両の間を縫う様に走り抜ける行為も事故回避の為の限界域を超えているから、公道上ではやってはいけない行為だ。
   
最善の対応策は、限界域で走行させて想定外の事象に直面する経験を積む事が出来る講習機関を設ける事だが、現実的には その様な講習を行なえる機関は殆ど無く、限界を超えた際には転倒や負傷は付き物だから実現は難しい。
   
せめて、80 ㎞/h や 100 km/h からの急制動や 制動&緊急回避行動 を ドライ・直線の他、ウェット・コーナー での講習を全ライダー必須とすべきだと信じているが、現実的には やはり 機関 と リスク の課題は解決できないだろう。
    
とすれば、何が最も有効なのか 今も悩んでいる。
自動車が今後一気に フールプルーフ化への道を進み、狭い場所への 縦列駐車や車庫入れ だけでなく、高速走行時の 急制動&回避行動 も含めて全て自動で行ない、ドライバーの技量を問わず 安全確保 へと進むのに較べ、オートバイだけが 取り残され、今よりも危険な乗り物の代表格として 社会から認識されるようになったとしても不思議ではない。
    
やはり、楽しい乗り物の代表格の一つとして オートバイを残すためには、それを楽しむライダー 一人ひとりの自覚と、他のライダーに自覚を促すライダー達の存在が最も有効なのかも知れない。