GRA 公式ブログ

NPO法人GRA ( https://gra-npo.org ),オートバイにいつまでも楽しく安全に乗れる環境作りと    人材育成を目標にしている NPO法人:GRAのブログです

< Q&A > タイヤの編摩耗について

 
この度は、「タイヤの摩耗について」の質問について、関心や興味を寄せて下さり、また意見をお寄せ下さり、ありがとうございました。
  
前回、タイヤのエア圧についての質問が届いた時も実感した事ですが、質問に対して回答をお届けする事は、大きな刺激であり前進させる材料になった事を実感しています。

質問を寄せて下さった方、回答文を連絡して下さった方々、そして関心を持って下さった皆さんへ、この場でお礼を申し上げます。
    
その回答・解説文の内、「簡潔編」は以下の通りとなりますし、更に、荷重と摩耗の関係、車体設計による摩耗などの基本メカニズムから、整備状況による摩耗など注意点に至るまでの詳しい解説は、GRA公式Webサイトで解説図付きで掲載していますので、是非、そちらもご覧ください。
  
どうぞ、今後共に、皆さんからの「質問」をお待ちしています。

                                                                             NPO法人GRA    事務局  小林 裕之

 


     *    * 以下、質問と解答・「簡潔編」です *   *


『 タイヤについての質問 』

困っているわけではないのですが、どうしてこうなるのか知りたくメッセージさせていただきました。多くの方のお役に立てそうなら公開してくださってもかまいません。
  
この画像はフロントタイヤの摩耗の仕方を示している図です。タイヤを輪切りにした断面です。

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上の図が摩耗する前、仕方が摩耗が進んだものです。赤丸で示したようにショルダー部(?)がこのように摩耗します。複数のメーカーの複数のタイヤ銘柄で同じような摩耗の仕方が見られたので、なぜこのように摩耗するのだろうと思ったのです。

もしご存知なら教えてください。
  
 
 
    *   *   *  以下、回答文です  *   *   *
   
この度は、タイヤの摩耗について、質問と画像まで添えて寄せてくださり、ありがとうございます。
  
確かに、オートバイの動きに違和感やトラブルが発生しない限り、タイヤの摩耗状態や、今回の様な “ 偏摩耗 ” に注意を払う人は多くありませんし、雑誌や解説書にも、偏摩耗についての原因などについて解説した資料は目にした事はありません。
    
では、今回の質問に挙げられた “ 偏摩耗 ” について、「 簡潔編 」から案内をします。
届けて下さった図の様に、タイヤのトレッド(路面に接する部分)の端部が、まるで羽織の肩部の様に、ピンと張り出す様に残る偏摩耗は、経験上、珍しいものではありません。

その発生原理を説明しますので、下の図と併せてご覧ください。
   

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図に描かれている様に、コーナリング(旋回)中のオートバイには 「遠心力」 が働き、それに応じた「摩擦力」が タイヤと路面の間で発生します。
その「摩擦力」によって、タイヤのトレッド面はトレッド外側に向かって摩耗が発生しますが、摩耗の進み方は、トレッドの形状やタイヤ構造、整備状態、ライディング、そしてオートバイ固有の特性など、様々な原因によって今回の様な偏摩耗は発生します。
  
仮に、エア圧管理や車両整備を適切にされているのであれば、特に問題視される必要は無いと思います。

 
 
* **   詳細な解説・回答は GRA公式Webサイトでご覧ください***


『 Q&A、タイヤの偏摩耗について 』GRA 公式Webサイト

http://gra-npo.org/lecture/bike/Q&A_Abration/Q&A_abration.html