GRA 公式ブログ

NPO法人GRA ( https://gra-npo.org ),オートバイにいつまでも楽しく安全に乗れる環境作りと    人材育成を目標にしている NPO法人:GRAのブログです

『 ライディング・セッティング クリニック 』 参加感想文 (R さんより)

 
本日は、一日ありがとうございました
  
雨の日の下りの右カーブで不安を常に持っていました
SSなのでテクニックがないのだろうか?
知らない道なので不安なのか?
 
いろいろ、思いながら参加させていただきました

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午前中かけて、普段はすることのない単純な左旋回だけ、右旋回だけなど何度も繰り返しをすることによりいつも感じていた、路面のせいかな?うっかりかな?と見逃していたところが、同じ場所で繰り返すことにより、路面や気持ちのせいではなく、バイクの特性が出ていることが自身で違いが感じれることに驚きました
  
また、ミツマタのボルトのちょっとした締め付け加減で劇的に変化が感じられるのは新しい発見でした
ボルトは、ただ緩まく部品を破損しない程度にいっぱい締めればいい程度としか考えてなかったので、整備の基本はココからなのだと体感できました
   
車高調整に関しては、純正ではイニシャル最弱でも、固く沈まなかったので半年前に社外品交換して、沈みこみ出来たので少し楽になった感じがするものの、カーブでのアクセルONが、ほぼできないままでした  
車高調整で1mm以下の調整で、大きく変化す ることが体感でき新しい世界が見えました
  
次回、機会がありましたら安心できるバイクに仕上げていきたいです
 

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【 クリニック担当講師より 】
  
先日は、遠くからクリニックを訪ねてくださり、ありがとうございました。
    
その上、今抱えていらっしゃるライディング上の悩みや、セッティングなどで知りたい事など、要望をはっきりと出して下さり感謝しています。
お蔭様で、一緒にその悩みの症状や車両の状態を拝見できた事で、一人では知り得なかった色々な事を勉強する事が出来ました。
   
まず、左右の旋回で得意・不得意がある事については、その大部分は車両側が原因になっていて、特にフロントフォークの整列取りで解消する事は伝えましたが、フルカウル車という事もあって、時間などの関係から確認も行ないませんでした。
ただ、フロントフォーク周りのストレスを取る作業を一緒に行ない、その際に締付けトルクをより適正と思われるレベルへの修正も行ない、それらの作業の効果が併せて実感が出来た様子に、傍で見ていても嬉しく感じました。
   
オートバイで走行中には、フロントフォーク全体の動きを敏感な知覚器官である手で感じている事もあって、その整備の状態次第で オートバイ から受ける印象や特性、怖さが大きく違います。
今回は、ほんの少しの調整だけでしたが、逆にその影響の大きさを実感されたようで、オートバイの理解が深まり、良かったです。
  
また、専用エリアを自由に走ってもらっていた時から、アクセルON時にリアサスペンション が殆ど動いていない事を見て気付いていました。
アクセルON時に リアサスペンション が動かない事は、リアタイヤのグリップが得られない症状の原因になりますので、この点についての要請は無かったのですが、午後から、その点について、チェックと調整の了解を得て、他の来場者の協力を得ながら 作業を進めました。
    
その結果、リアの車高調整ボルトを 180度 反時計方向へ回して、車高を下げただけで 状況が変わった事を実感されて、少し下がり過ぎた可能性から、90度 時計方向へ回して、車高を少し上げた時の車体の動きを実感されたのも良い経験になったと思います。
サスペンション ユニットの全長が、たったの 0.3 ~ 0.6 ㎜ 程度変更するだけで、操縦性に大きな違いが生まれ、旋回時の安定性、旋回特性が変わってしまう事も実感と理解されたと思います。
   
オートバイを適切に整備して、ライダーに合わせて 適確なセッティング を行なう事は さほど難しい事ではありません。
が、何よりも大切な事は、ライダー自身が、適切な整備と 適確なセッティングの重要性を実際に体感して、それを オートバイとの会話に活かし、いつまでも楽しく安全なオートバイライフを実現する事だと私は考えています。
   
どうぞ、専用の安全なエリアで、オートバイともっと親密になる為のクリニックを、これからも 活用してください。

    
                                                                                            担当講師  :  小林 裕之


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【 イベント記録 】

http://gra-npo.org/document/record/2019/20191215.html