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厚生労働省の推計値発表について

  
新型コロナウイルス禍に関して、その累計数だけを見ても大きな意味ないが、昨日、全世界の感染者数が 200万人を超え、日本はこの週末に 1万人を超える動きで東アジアで中国に次いで 2番目の感染者数も目前だ。  きっと、国民の誰もが 一日も早い収束を願い再び以前の様な生活を送りたくて、自ら出来る事は精一杯に務めようとしていると思っている。

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 ( 出典 ・ Johns Hopkins CSSE )
    
さて、厚生労働省は 北海道大学の西浦教授に 「感染対策をしなかった場合には重篤者が85万人になる」との推計値を発表させたが、その意図が実はよく理解でずに困っている。
  
西浦教授は、武漢新型コロナウイルスの感染が蔓延し始めた頃から、優れた統計力を駆使していて、1月末には 日本で感染した場合の推計値と共に警告を出されていた程の方だ。彼の助言のお蔭で、北海道の鈴木知事も 2月28日の緊急事態宣言を発して、感染の拡大を抑えたと勝手に推測している。そんな訳で、当然、西浦恭順は尊敬しているし その後に 政府の専門家チームに加わって更に大きな働きをして欲しいと願っている。
  
が、そんな彼が専門家チームに加わったのなら、“ 政府が対策で想定している感染者数 ” を発表するべきだと思うのだ。政府が想定して進めている対策の内容さえ発表せず、闇雲に 重篤者の推計値だけの発表では、単に 国民に対して 「 大変な事になるから、言う事を聞きなさい 」 というメッセージに見えてしまうのは 受け取り方が素直でないだけだろうか?
   
仮に、素直ではない事を認めるにしても、まだ納得できずに困っている。
何故なら、国は 1月20日に 中国で都市封鎖をする程に深刻なウイルス感染が発生して、その規模や脅威もある程度は想定できた筈なのに、具体的な入国制限もせず、日本国内での感染に備えて 各医療機関への十分な通知や医療用資器材の手配を行なわず、後は 医療従事者任せに近い状態で今に至っている中、「 推計重篤患者 85万人 」 と発表すれば、更に 感染症対応医療機関や従事者へ余分なストレスを与えるだけだからだ。
   
本来ならば、医療機関に対して必要な資器材を十分に手配できなかったとしても、2月以降、感染者を治療して感染拡大を抑える為に尽力している機関や彼らの働きを称賛して労う姿勢が初めに必要だと思うのだが、やはり 素直でないのだろうか。