世界の 主な感染国 91か国の 最近の 日別・新規感染者数を表にしています。
表Aを見れば、全世界の日別新規感染者数が 10万人前後で微増傾向を示していますが、当初は感染者の増加で医療法崩壊の危機に陥っていた各国が収束の兆しを見せているのとは別に、感染が増えている国や地域が存在している事が分かります。
イタリアやスペインは前回報告時から収束の傾向を示してドイツ並みの数字になっています。一方、一時は過酷な状況に陥っていたアイルランドも収束を見せて、人口比でみればスペインと並ぶほどの数字まで落ちています。
ただ、問題は 他諸国より収束速度が遅いイギリスや急に拡大を見せている イランとブラジルが心配ですが、人口比から見れば 報道されるブラジルよりも ペルーの状況の方が 1.5倍以上過酷な医療現場が見えてきます。
厳格な身分制度が残っているインドでは、国全体のロックダウン、公共交通機関の停止という厳しい政策によって経済失速が著しく、経済回復の為に制限を緩和する中で感染者が伸びているのは 交通機関に頼らず都市部から徒歩で故郷へ戻った人々によるものと報道されています。大きな国で様々な部族や宗教が存在する中での政策の難しさが表れています。
表Bを見れば、感染拡大の地域が二つある事が見て取れます。中南米と中東地域です。
中南米は メキシコ と チリですが、メキシコは確実に拡大の勢いが衰えず、カナダと米国、メキシコ 三カ国での相互渡航禁止期間を更に伸ばす要因となっている様です。ただ、人口の多いメキシコで感染者が多くなる傾向は当然ですが、人口が 約1/6 のチリが メキシコ以上に多くの感染者を出している事に注目は必要です。隣国のペルーやブラジル等を含めて 収束時期が早く来る事を願うしかありません。
そして中東は、小国が多くて報道機会は多くないのですが、世界中で最も感染被害が大きい地域と言って間違いありませんし、一向に収束の気配すら見えせていないのが問題です。
サウジアラビアは毎日の様に感染者数が増えていて メディアも注目していますが、実際には 人口が 1/10 のカタールがそれよりも過酷な状況だという事が一目瞭然です。
今回の表は、日々の新規感染者数の一覧表ですが、後日、国毎の深刻さが比較できる 単位人口あたりの新規感染者の表を発信しますので、是非、その資料を参考に世界の人々の情勢を推し量ってください。
出典 : OCHA
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