人口1億人あたりの新規感染者数【感染密度】で各国で比較すれば、感染被害の深刻さの違いが見えます。
感染抑制の為に、日本以上に迅速に、地域毎に緻密な行動制限を課している EUの大国・フランスでは徐々に抑制効果が表れています。同様に、英国やベルギー、そしてスペインやイタリアでも減少傾向を見せていますが、欧州と近隣諸国では一向に抑制されず、EU各国より遥かに厳しい状況に追い込まれている事に注目する必要があります。
それは、オーストリアからチェコ、スロバキアに始まる、セルビアやクロアチア、ジョージアなどのバルカン半島諸国で特に顕著で、感染拡大が止まらないロシアやイラン、トルコなどの大国が続いています。
メディアは、ワクチンの承認話題に始まり株価などの経済の回復状況に目が向いていますが、現実の人々が追い込まれている現状にも心を寄せる必要があります。例えば、ロシアでは米国や英国よりもずっと早く ワクチンを承認して、ワクチン接種が進んでいる筈ですが、新規感染者数を見る限りはその成果は表れていません。同様に、経済的大国と呼ばれる国々ではワクチン確保の話題に賑わっていますが、このウイルス禍による恐怖から逃れる為には、抗体持続期間から考えても、世界各国でワクチン接種率を高めていく必要がある事を忘れてはいけません。
ワクチンの開発や承認状況は大きな関心と希望の一つですが、本当に必要とされるのは、ワクチンそのものではなく世界の人々が一緒に抑制に取り組む協力である事に目を向ける必要があります。
出典 : OCHA
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