新型コロナウイルスによって受ける影響は、都道府県によって人口や感染密度が異なる為、単純に感染した人の人数を比較してみても実感とは異なります。そこで、都道府県別に、新型コロナウイルス禍に 新たに感染した人の人数 と 前週と比較した増加率、そして 都道府県の人口あたりの増加した感染者数割合などを一覧表にまとめています。特に 被害と影響が悪い箇所は黄色で欄を塗り、良い結果を出している箇所は薄いピンク色で欄を塗って識別しています。
都道府県別の感染被害を人口対比や週間対比で示した一覧表を見れば、色分けした欄で見れば明らかですが、昨年末までの様に東京など関東圏とか関西圏などに区切って考えるのは適していない事が明らかです。
例えば、人口当たりの新規感染者数を示す【 感染密度 】を見れば、大阪府の数値は 東京都が 1月中旬に記録した深刻な数値と同レベルが 3週連続で続き、大変に深刻な状況のままだと分かります。特に、深刻な状況は 新規感染者数と併せて、重症者が増えている割合も高い事です。
『 感染密度と重症者割合 』
全国各地の【 感染密度 】と「重症者割合」を確認すれば、大阪府以外にも注意が必要な地域がある事が分かります。例えば 奈良県は 3週連続で大阪府に次いで良くない数値が続き、人口あたりの感染者割合と併せて医療機関と従事者の負担が深刻であると推定されます。緊急事態宣言を要請せず、目立った報道がされない状況の中、見過ごされた緊急事態にならない事を願うばかりです。
『人口あたりの増加した重症者割合』
「人口あたりの増加した重症者割合」を見れば、更に多くの地域で徐々に心配な状況が進行している事がはっきりします。例えば、高知県や長崎県、富山県や茨城県の医療機関では、専用の病床と専用の機器と専任の医療と看護スタッフの負担が一気に増えている事が推察されます。
『感染者増加率』
また、「感染者増加率」、つまり新規に感染者が増えた率を見れば、大分県と徳島県 では一気に緊張感が高まっている状況に見えます。両県共に【 感染密度 】、つまり人口あたりの新規感染者割合が東京都に迫る値に上昇しているので、医療現場では人材確保に懸命で、とても 大阪府など深刻な地域への 従事者派遣などは検討できない状況だと推察されます。
感染症の特性上、人口密集地域での拡大が起こり易く、新規感染者数の多さと取材の容易さから 東京都や大阪府などの深刻な状況ばかりの報道へとメディアは偏りがちですが、実際には全国各地で危険な状況が起きている事を忘れてはいけません。
どうか、一人でも命や健康を損なう事がないように、また医療や介護に携わる方々の負担が過度にならないように、実際の感染状況と感染症の特性を理解して、相互に思いやりと啓発の関係を築きたいものです。
出典 : 厚生労働省
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