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全日本 新型コロナウイルス 治療中および重症患者数など、一週間毎の増加数動向 (7月2日現在)

  
『 “第5波” は既に始まっている 』

メディアは、毎日の新規感染者数の数字を大きく報道し、特に東京都の数字だけを注目して、「 “第5波” の感染拡大は始まっているか」という誤った報道を繰り返していますが、3週間前から “第5波” は始まっている事は厚生労働省が発表している資料からはっきりしています。

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このグラフの青色線は、全国の新規感染者数が増減した数を一週間毎にプロットしたものですが、直近の新規感染者数(青色線)の増減だけを見るとグラフは横ばいで、まるで停滞しているだけで感染拡大と見る事は出来ないでしょう。しかし、感染拡大の波は赤色線で示した治療中の人々の人数の増減動向を見る必要があります。
“第4波” の感染拡大が始まった際にも、青色線の新規感染者数の増減動向よりも、治療中の人々の増減動向示す赤色線の方が 3~4週間も先行して右肩上がりになり、遅れて青色線の新規感染者の増加が始まっています。 そして、3週間前・6月初旬には赤色線は右肩上がりになっているので、ほぼ間違いなく青色線の新規感染者数の動向は来週から一気に右肩上がりなり、ようやくその段階に至って、メディアも行政も “第5波” だと自覚するのでしょう。
感染症は国民の命を奪ってしまう災害です。しかも、地震や豪雨とは違って、その兆候は数週間前から確認できます。ここで示したグラフ以外、下水PCR検査を行なえば、更に地域ごとに感染状況が正確に把握できて、早目はやめの対策で人々の命や生活、経済さえも守る事ができるのですが、残念な事に、今の日本ではその認識は行政責任者には薄いのかも知れません。



『 “第5波” への対策が急務 』

新規感染者数が増加へと転じて、最大のピーク値へ達するまでの期間は、“第3波” と “第4波” の状況と同じとするならば、今から 9~11週後の 8月末から 9月初旬になると見込まれます。ただ、“第5波” の感染拡大の要因は インドで報告された変異株・“デルタ株” と予測されており、“第4波” の感染拡大の原因になったとされる “アルファ株” よりも更に感染力が強力と各国で報告されているため、“第4波” 以上に感染拡大に備えた対策が欠かせません。

しかも、感染対策に最も有効な策とされるワクチン接種による感染抑制効果が期待できない事が判明しています。 それは、ワクチン接種率が世界でトップクラスの 英国やイスラエルで、主に若年層を中心に 急激な感染者数が増加しており、その為に改めてマスク着用義務や飲食店への規制などの行動規制を導入している事からも明らかです。しかも、日本では 高齢者へのワクチン接種を優先して進めている為、若年層や社会を支えている現役世代のワクチン接種は殆ど進んでいない現状ですし、ワクチン接種に懐疑的な人々が多くを占めている年代層ですから、尚更、対策を急いで進めるべきです。

 

『 ワクチンの啓発活動と安定した供給体制が必要 』

国・行政は、政治的保身の為に、「 充分な数量のワクチンは確保しています 」とか「 ワクチン接種は想像以上に進んでいます 」などと誇らしげに発言を行なっていました。しかし、一旦、ワクチン供給が想定とは異なって出来なくなると、その原因を一切明らかにせずに、ワクチン接種行政の現場を担当している全国の自治体に充分な説明もせず、急に「ワクチンが足りなくなっている」と短く述べるに留まり、無責任の極みと言われても仕方ありません。
ワクチン接種実績を上げる為と、産業界や経済団体からの強い要請に応える為に、「職域接種」を設けたのは良いのですが、総数量の明確な制限もせずに受けたのがワクチン不足の原因と推定されます。職域接種はモデルナ社製ワクチンによる対処を想定していたものの、その想定した数量・件数を超えた要請があったため、その不足分は自治体への供給分として確保していたファイザー社製ワクチンを充て、急にワクチン不足となったのでしょう。
   
そもそも、ワクチン接種の弊害や効果に疑念を持つ多くの人々が多い中、今回の様な ワクチン接種需要の無軌道な “先喰い” とも “割り込み” とも言える無秩序に見える政策を行なえば、殊更に ワクチン行政への不信感が募り接種率を更に低下させる結果になっていると国・行政は自覚するべきでしょう。
必要な事は、ワクチンの効果や副反応などの正確で丁寧な説明であり、日本という国にとって、ワクチン接種の協力がとても大切である事を、機会がある度に心を込めて一人ひとりに説明する姿勢です。 それが無ければ、ワクチン接種に対して真剣に取り組んでいるとは見えず、ひいては新型コロナウイルスから国民の命や健康、生活を真剣に守る気も無いと判断されても仕方無いでしょう。



出典 : 厚生労働省

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#デルタ株


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