世界各国の感染状況は、人口あたりの新規感染者数【感染密度】で比較しなければ、その被害の深刻さの判断は出来ません。【感染密度】は、人口1億人あたり日別・新規感染者数を一覧表で示し、深刻度が高くなっている程に欄を濃い色で塗り分けています。
New infection case per popuration by country and day
【 各国の状況 】
上記で述べた様に、英国やロシア、イスラエルやインドネシアでは2週間ほど前から “デルタ株” による感染拡大が発生していましたが、近隣の国々に感染が広がっている様子がはっきりと見えます。
例えば、アイルランドは、急な感染拡大をしている英国の影響を受けずに抑制していましたが、この1週間で明らかな感染拡大を始めています。また、ドーバー海峡をはさんだ隣国のフランスやドイツは抑制を続けていますが、ポルトガルやスペインでははっきりとした感染拡大を示し始めました。
フランスやドイツへの感染拡大の波が伝わっていないのは、英国のEU離脱や各国の行動規制が良い影響を与えているからだと思いますが、いづれ EU各国でも “デルタ株” による感染拡大の波は伝播するのは確実です。その傾向がはっきりと表れているのは、人口 60万人ほどの小国・ルクセンブルクで感染拡大を示している事からも明らかです。同国は、昨年の感染拡大の際も、EU各国の中で最も早く感染拡大の波が表われた国で、今回も隣国のベルギーと共に EU圏内での感染拡大の先頭となっていくと思われます。
また、それ以外の地域で懸念すべきは アフリカ諸国です。アフリカ諸国は、EU各国や米国などが急激な感染の波に襲われていた時でも、報道で取り上げられる事はあるものの、感染のレベルはさほど高くなかったのですが、今回の感染の波は過去とは異なっています。それは、ナミビアや南アフリカなどの南アフリカ地域での深刻な感染を記録している他に、以前は感染被害は少なかった北アフリカのチュニジアが深刻な感染に見舞われている事から危惧されます。
更に、アジア圏では、報道では殆ど注目されていませんが、モンゴルの感染状況が最も深刻になっており、日本を始めとする各国の医療資機材提供などの医療支援が必要だと推察されます。同様に、アジア圏ではマレーシア、オセアニア圏では フィジーが深刻な状況に陥っており、今後の被害の推移が非常に心配されます。
そして、深刻な状況が続いている南米各国では、特にアルゼンチンとコロンビアが、中米ではキューバでの深刻な状況が続いている事に世界各国のメディアは注目すべきでしょう。
なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」の事です
Source:#OCHA ( https://www.unocha.org/ )
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