『 全く別物の “感染爆発” が来ています 』
7週間前から始まっている “第5波” は、下記のグラフが示す通り、年末から1月にかけての “第3波” よりも、4月~5月の “ 第4波 ” とは全く違う、“ 感染爆発 ” を起こしており、現状の『 緊急事態宣言 』レベルの政策を遅れて出しているだけでは、予想がつかない感染被害になり、医療現場が麻痺するなどして、多くの被害者が生まれる可能性がかなり高いと言えます。
グラフの青色線は、全国の新規感染者数が増減した数を一週間毎にプロットしたもので、既に “第3波” や “第4波” のピークより高く、更にその右肩上がりの伸び方も異次元である事がはっきりしています。
また、同様に、青色線より常に先行して増加を示す赤色線( 治療中の人々の人数の増減動向 )を見れば、“第3波” と “第4波” 当時の値を遥かに超えており、治療者数の増加は医療現場の圧迫を招き、過去に経験をしなかった程に一般医療さえも機能しなくなる可能性も高いと思われます。
とは云え、学生の夏休みは始まったばかりで、今後は会社員などの夏休みが始まれば、どうしても人々の移動機会が増える事は避けられず、例え会食を避けたとしても感染拡大の大きな要因になり、更に加速するかの様に感染は “爆発” するでしょう。
『 記録的な重症者数、目前です 』
政府は、「ワクチン接種により、重症化しやすい高齢者を守る事ができる」として、新規感染者数の増加と較べて重症者数は増えないという見解を示していますが、それも単なる楽観的な期待としか見えません。
と言うのも、現在、新規感染者の大半を占めると言われる 50歳台以下の現役世代ですが、この一週間で 重症者は 231名増えているのです。つまり、現在のままの 感染ペースが続いたとしても、3週間ほどで過去最多の重症者数になる可能性が高いのです。
更には、これから新規感染者が一気に増えていくと見られる事と、感染から数日以上経ってから重症化している事を考えれば、更に 重症者数は増えて、2000名を超える方が重症化して、医療現場が機能し難くなると推測できます。
『 医療の緊急体制が必要です 』
4月から5月にかけて発生した “第4波” 感染では、大阪府や兵庫県などを始めとして、入院や治療を受けられずに、自宅や施設内で数多くの方々が亡くなった事は多くの人々が知っている通りです。そして、“第4波” を超える規模の “第5波” 感染が想定される今でさえ、受入れ医療施設が大幅の拡充は行なわれず、ワクチン接種さえ若年層など現役世代での接種は進んでいると言え、ず画期的な治療法や治療薬は未だ揃っていません。
従って、“第4波” で発生した様な、治療を受けられず亡くなる人を一人でも少なく留める為に、昨年の春に発出された 第一回緊急事態宣言 と同様に、人々の移動を厳しく抑える措置が必要です。
更に、東京五輪などに割いている医療要因や医療資源、そして費用を含めて、喫緊の事態を想定した指標と対策を行なっておくべきです。想定される状況と対策内容を、可能な限り早期に発表して、「 人々の協力と対策が実れば五輪を完遂でき、ウイルスに負けた場合には中止もある 」という意識を国民と共有すべきでしょう。
具体的な指針や指標を示して、科学的な根拠や文化的配慮や外交的な配慮を行なった上で、東京五輪や経済的活動に対する対策を示すならば、おのずと “第5波” 感染による被害を抑えられると考えます。
出典 : 厚生労働省
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