『 増加を始めた、全世界の新規感染者数 』
世界全体での新規感染者数のグラフを見て分かる通り、順調に減少へ向かっていた新規感染者数は、明らかに先週から増加へと転じています。
その増加に転じた要因となった国は、当然ながら人口が大きな国に絞られますが、報道でも知られているロシアの他にウクライナも増加しており、更には ドイツやオランダなどの EU加盟国でも増加しています。
それらの国々や地域を除けば、世界の大半の国々は現状維持や減少を示していますが、増加に転じた国々の増加原因を見極める事が大切です。国や地域によって原因は異なる筈ですが、また世界全体での感染拡大を防ぐ為にとても重要な事でしょう。
『 世界の国別・日別、新規感染者数 』
New infection case transition table by country and day
例えばロシアですが、強権的政治の為か 毎日報告される新規感染者かは整い過ぎていますが、あの体制でありながら新規感染者数が増え続けて【 感染密度 】も米国レベルに近づいているのは決して安心できる状況でない事を示しています。
ロシア国内で流通しているワクチン・Sptnic V (スプートニク 5)は、欧米各国で開発されて高い効果を示している “ mRNA ” タイプではなく、効果が劣ると言われる “ ウイルスベクター ” タイプで、しかも WHO に承認もされていない為か、国民からの信頼性が低く、接種率が 30%程度に留まっている事から、ロシアでの感染は報道以上に拡大していく事が予想されます。
また、過去最高に近い新規感染者数を記録し続けている英国は状況が異なります。年初より “ mRNA ” タイプのワクチン接種を積極的に進め、重症化率や死亡率を下げたとして、積極的に生活や経済活動の規制の解除を進めています。完全接種率は 60%程になっていますが、改めて接種率と死亡率との相関関係を検討する必要もあるでしょう。
その英国と同様な措置を進めて、同様に感染率の上昇を示しているのが先に挙げたオランダやドイツなどです。恐らく、国境開放政策を進めて行動規制を緩和させていけば、ベルギーやイタリアなども英国と同様に新規感染者数が増えていく可能性があります。
以上の通り、世界全体では新規感染者数増加へ転じていますが、各国の政策が大きく変わらない限りは、当面の間は、新規感染者数は増加を続けていくでしょう。但し、その要因は国や地域によって異なる為、一様な増加とはならないでしょう。
そして、新規感染者数の増加以上に注意を向けるべきは死者数でしょう。新規感染者数と死亡者数の相関関係を、ワクチン接種率、ワクチンの種類、そして政策の違いを絡めて検討を進め、日本はもちろんの事、世界各国は情報と対策を共有していくべきでしょう。
なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」の事です
Source:#OCHA ( https://www.unocha.org/ )
#COVID19
ページ中の画像は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています 文章等は許可無く転載することを禁じます / Copyright GRA All Rights Reserved. |