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COVID-19 世界地域別【感染密度】【ワクチン接種回数】&【死亡者率】推移グラフ (2021年10月 27・28 日現在)

    
新規感染者数では正確な被害状況等が難しい為、人口あたりの新規感染者数・【 感染密度 】を作成して解析に努めてきましたが、各国の「ワクチン接種率」や「死亡者率」も同時に把握する必要があると考え、今回の一連のグラフを提示します。 というのも、世界各国の地政学的・人類 DNA的変異分布、そして政治や国民による対策手法等によって、同じ COVID-19 の同一株であったとしても、大きな差が生まれている事に気付いたからです。
      
今回は、試験的に、世界の主要な地域別に影響の大きい(人口の多い)国を抽出して、合計 17ヶ国と世界平均を合わせた 18地域のグラフになります。
( 欧州からは 英国、スウェーデン、ドイツ、ロシア、ウクライナで、アフリカからは エジプトと南アフリカ、アジアは トルコに始まり イラン、インド、日本、タイ、 オセアニアはオーストラリア、そしてアメリカ大陸は 米国、メキシコ、キューバ そして ブラジル です )


『 世界各国、COVID-19 7日平均 感染密度 』

目立つピークから該当国を説明します。昨年12月中旬に圧倒的なピークを示しているのはトルコです。 ( 12月10日、前日よりも 80万人近く多い人数の報告があった為で、その後に修正等は入っていない為に原因は不明 )次に、2021年1月中旬のピークは 英国で、最新日でも最多の【感染密度】を示しています。

 

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そして、8月から9月にかけて最多の【感染密度】を示しているのは キューバで、最新日でも 6番目に高い【感染密度】を示しています。 その最新日の上位の【感染密度】を順に挙げれば、深刻レベルが続く英国、急上昇のウクライナ、安心できないトルコ、統制データでも危険なロシア、そして優良国だったドイツの急上昇に、キューバ、イランの順で、日本は最少レベルです。



『 国民 100人あたりの ワクチン接種回数 』

ここでは、より客観的に捉えられる接種回数のグラフを抽出しています。 本来ならば、完全接種者率なども適しているのでしょうが、“ mRNA ” タイプのワクチンの登場によって、種類によって有効率が大きく異なる上、J&J 社ワクチンの様に 1回接種で完了するタイプも混在している為、比較が容易な「国民100人あたりの接種回数」で抽出しました。

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すると、今回注目した 18カ国・地域の中では キューバが圧倒的に高い結果を示し、続いて 英国や日本から米国の集団が続き、無策と世界から非難されるブラジルの接種率が意外と高い事が判ります。そして、このグラフの中では、最少が エジプトで 南アフリカ、そして心配される ウクライナ が続いている事が判ります。
  
ただ、先に述べた様に、各国によって採用した(入手できた)ワクチンの種類に大きな偏りがある事はよく知られている事で、ワクチンの有効性が大きく異なる事を考えれば、各国別に 接種したワクチンの種類を比率で示す資料も添える必要があるでしょうが、次回以降の課題とします。

 


『 国民 100万人あたり 週平均・死亡者数 』

各国政府が最も重視しているのが、この「人口あたりの死亡者数」になります。メディアは単に死亡者数だけに注目しますが、人口が大きく異なる国同士で較べる事自体が無意味で、国民にとっての不安や恐怖、医療体制への負荷レベルは人口あたりの被害に注目する必要があります。

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このグラフでもピーク毎に解説すると、昨年の 5月~6月、そして今年の1~2月で最多の深刻なレベルを記録しているのは 英国で、続いて今年5月頃には 無策を責められたブラジル、そして最新日に最多へと急上昇しているのが 心配されるウクライナで、次にロシアが続いています。特に、ウクライナ周辺とバルカン半島諸国では世界最悪レベルの【 感染密度 】を記録しており、今後は ロシアを始めとする東欧諸国で一層の被害拡大が心配される次第です。
因みに、最新日でロシアに続いているのが 州によって支持政党が異なる為にワクチン接種やマスク着用推進が大きく異なる米国で、次にトルコ、英国、そしてメキシコ、ブラジル、キューバと続いて、の本は最少レベルを推移しています。



『 まとめ 』

こうして見ると、メディアが注目して報道されている状況とは異なる事実が発見できそうです。 例えば、無策と批難され続けているブラジル( ボルソナル大統領 )は、ワクチン接種を一気に進めて、半年前には世界最悪の死亡率だった状態から脱している事や、今月末から全土で商業活動を一斉に10日近く停止させたロシアは、統制されたデータの件も含めて、大変に深刻な状況にあり、もしかすると、モスクワやサンクトペテルブルクなどロシア西部だけに限れば、隣国の ウクライナの死亡率の状況に近い可能性も推測させられます。
   
そして、英国はワクチン接種によって重症化率や死亡率が低下させられたとして行動規制の解除を進めていますが、あくまでも自国内での過去の状況との比較であって、けっして死亡率は充分に下げられていない事。そして EU離脱によって経済活動を急ぎたい英国の政策につられて、ドイツなど EU各国も 同様な規制緩和策を採り、相互国間の移動や EU圏内の観光促進政策を採っていますが、結果として 英国を追従する様な死亡率を記録する可能性が高まっている事が判ります。
   
今回の様な分析は不定期で行ない、国の選別も人口が多くて他国への影響が大きくなる国を選択しましたが、次回は 国別のワクチン種類比率を併せて資料の作成を試みます。


<資料出典 : OCHA、Our World in Data >

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