『 水際対策と同時に、オミクロン株を “スケープゴート” 扱いしない様に 』
国内では、ほぼ感染の “波” は収まりつつあり、多くの人は以前の日常を取り戻そうとしていますが、行政の説明責任が欠如した見解や政策によって、以前の様な生活に戻り切れず、帰省したくてもし難い圧力を感じる原因を生んでいると思います。
それは、行政措置を実行する判断をした具体的な資料を開示せず、その判断に至った丁寧な説明を国民に対して行なう義務を怠っているからで、それが、国の指導のまま、三密回避行動やワクチン接種などに積極的に協力しながら、多くの人々にとっては未だに次の構想が描き難い状況の原因になっていると思います。
従って、ほぼ収束した現在だからこそ、対応可能病床数の確保や、追加ワクチンの手配以外に、世界各国での対策と効果発揮の状況を詳しく解析して発表するべきです。
そして、国の機関か専門家の協力を仰いで、世界各国のワクチン接種率を年代別、ワクチン種類別に同じフォーマットで集計し、その各国での感染率や死亡率を 完全ワクチン接種者や未接種者、そして年代別に集計し、それに行動規制等の有無や内容を各国別に集計したデータをまとめ、それを定期的に発表するだけでも生活構想を描く助けになるでしょう。
そうした情報後悔を行なった上で、ワクチン接種の要請活動や飲食店などでの行動規制など、その根拠を示して説明と共に進めていけば、それらが全くない現状よりも効果を発揮する事は間違いありません。
変異株・オミクロン株が11月24日に発表されましたが、それそ “スケープゴート” 扱いにして、ワクチン完全接種率 30%台の南アフリカでの感染状況が発表の基本にある事を無視し、オミクロン株の脅威度の正確な解析は不明である事を隠したままの厳しい入国制限だけを急ぐのでは、正確な説明責任を怠った行政と言わざるを得ません。
また、それらの情報を断片的に収集して発信しているのは様々なメディアも、他国の断片的な情報で不正確で無用な不安感や恐怖を与えたりしない様に、冷静に俯瞰的な見地での報道に努めるべきでしょう。
現在、欧州で感染爆発を起こしているのは “デルタ株” であり、各国は感染が広がっている最大の要因は ワクチン未接種にあると判断して、既に 完全接種率が70%を超えた多くの国々でさえも、急ぎ 追加接種を含めてワクチン接種を進めていて、あの新政権が発足するドイツでも 来年 2月には ワクチン接種義務化の検討を始めている程に危機感を覚えています。
また、ワクチン接種によって死亡者数を抑えてきたとしてきた英国では更に徹底していて、オミクロン株の発表から間も無く、ワクチンの追加接種の強化策を打ち出し、従来は完全接種から 6ヶ月後からとしていたのを 3ヶ月へと早め、しかも この12月と来年1月の 2か月間で希望者全員を接種完了する対策を打ち出し、既に 充分以上のワクチン入手手配も発表済みです。実際、各国共にワクチン接種によって重症化率や死亡率を抑えた実績があるからこそ、こうした強力な政策を行なえているのですし、頑強なワクチン接種に対する抗議活動があっても、国民の多くはワクチン接種で感染を広げない政策に賛成している結果を示しています。
日本では、現在、幸いな事にかなり感染被害を低く抑えられています。
だからこそ、今の段階だからこそ、感染の “第6波” はやってくる事を想定した上で、ワクチン接種の有効性を世界各国での統計データを使って丁寧で分かりやすい説明を行ない、ワクチン接種と追加接種行政を進めていくべきです。
また、抗議や反対意見のある ワクチンパス(日本では、ワクチン・検査パッケージ)についても、それらの統計データを公表して進めていくべきでしょうし、場合によっては、日本的な対応の一つとして、“分煙” 的な混合対応を含めた対応を 各飲食店やイベント開催業者に認める対応の検討を進めていくべきだと思います。
『 朗報です、直近一週間で、7人の方が亡くなり、重症者数が 22人減って 28人に 』
この一週間は、数週間に亘って続いてきた状態を抜け出した、喜ばしい一週間となりました。前週までは、亡くなる人の人数とほぼ同じ人数の重症者数が減り続けていて、まるで、重症になったら回復できないのと同じに見える状態が続いていましたが、この一週間では亡くなった人の人数を大きく上回る人が重症から抜け出した事が示されているのです。
そういう意味でも、ワクチン未接種者と完全接種者とで、感染入院後の重症化率や死亡率データを、何らかの形で、参考資料程度の扱いで構いませんので、公表される事を心から望みます。もちろん、ワクチン接種の選択は個人の権利です。が、高額な国費(税金)を投じて、自身の感染だけでなく他者への感染予防を願い、実績の無い未知のワクチン接種を行なった人々にとって、自身が行なった行為の正当性を多少なりとも感じる機会は欲しいと感じるからです。
ワクチンパスなど行動制限を伴う措置については、今現在も検証実験が行われている段階ですが、人々が懸念を抱くのは当然です。が、科学者や医療担当者からの発表が無いままでは不安を招くだと思います。
出典 : 厚生労働省
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