多くの人がオートバイの上手な乗り方やオートバイの適切な調整に関心を持っていて、多くの人が専門的な用語を使って持論・常識論を語っていますが、僕には理解できない時があります。その上、オートバイに乗った事の無い人には到底理解できない程に難解意味不明な解説が多過ぎて、それは決して良い解説とは言えないでしょう。
そこで、鉛筆をオートバイに例えて、上手な乗り方や適切な調整について解説を書いてみる事にしました。専門的な解説に凝り固まったライダーには理解出来ないかも知れませんが、きっと、オートバイに乗らない人にとっては、街中で見掛けるオートバイライダーの上手さを見分けるヒントにはなると思います。
『 上手な人 』
鉛筆をイメージすれば、乗り方の上手さは簡単に見分けられます。
先ず、鉛筆を1本を用意して手の平に立てます。この時、手の平を殆ど動かさずに鉛筆を直立したままに保てたなら、あなたはとても上手です。 同じ様に、オートバイを発進させた時や停車直前、オートバイが殆どふらつかなかったら、そのライダーはとても上手です。
更に、鉛筆を手の平に立てたまま、歩いて移動して下さい。
この時、手の平を殆ど動かさずに鉛筆を直立に保てたなら、大変に上手です。
同じ様に、走るオートバイを後から観察した時、車線の中で左右に殆どふらつかず、ピンと張った糸の上を走っている様だったら、そのライダーは大変に上手です。
『 勘違い 』
しかし、人間は感情のある動物です。
鉛筆やオートバイの様に、物理法則に純粋に従っている物体ではなく、上手さの判断も感情によって左右されるものです。
例えば、サーカスの曲芸の様に、観ている人がハラハラする要素が無ければ、人は共感せず、上手だと判断しないものです。 同じ様に、オートバイを一生懸命に操っている様に見える程に、人々は引き込まれて、「すごい」とか「恰好いい」と思ったりするものです。
けれど、例えば綱渡りが本当に上手な人は、それが不安定な綱の上である事を全く意識させずに綱を渡り切るでしょう。 オートバイでもそれは同じで、本来は不安定なオートバイを、まるでそれを意識させず派手さも無く乗るものです。
しかし、オートバイが綱渡りと大きく異なる点がある事を忘れてはいけません。
それは、公道の上を走る事です。
綱の上を一人だけで自身のペースを守れる綱渡りとは異なり、歩行者から自転車、乗用車から大型トラックなどとの混合交通の中で走るのです。
それは、他の知らない人がいる同じ綱の上を綱渡りするのと同じで、他者の存在や影響を織り込んだ上で、充分な安全マージンを持って走り、例え前方で交通事故が発生しても、急な飛び出しがあったとしても、それを最少のリスクで避け切れるライダーこそ上手だからです。
そんな真に上手なライダーの見分け方については、また改めて解説したいと思います。
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