今日は、『 オートバイ なんでも “セミナー” 』開催の日です。 また、進行途中にも、話の流れを報告します。
【 Part 1 】
セミナー 途中報告 第一報です。
曲がるのが怖いとか、上手に曲がりたいけど、と提案・質問がありましたので、今日のテーマは「旋回」について色々と一緒に解析をする事に。曲がれる乗り物を幾つか挙げてみると、多くが傾ける事で曲がる事が分かったので、その原理を!
SNS を通じて参加に感謝しています!
【 Part 2 】
セミナー途中報告 2です。
傾けて曲がれる原理として、「キャンバースラスト」と「円錐形の法則」を考えてみましたが、どちらもオートバイについて上手く説明出来ません。特に、キャンバースラストでは、インラインスケートで説明出来ません。別の原理を考えてみる事に。
【 Part 3 】
セミナー途中報告 3です。
ここで、宙に浮いて車輪が回転しているキャスターを考えて、手で車輪に触れる場所によって車輪が上から見て旋回する事が分かりました。この力を旋回モーメントとすれば、幅のある車輪でバンクさせれば、車輪全体をバンクさせた方向へ旋回させ、これが旋回できる原理だと解析
【 Part 4 】
セミナー 途中報告 4です。
次に、台座が固定されたキャスターを考えてみました。それでも幅のある車輪の端に触れば、同じ様に旋回モーメントが生まれて、台座を旋回させる力になる事を解析。オートバイの場合、バンクさせれば前輪と後輪共に旋回モーメントが働いて旋回している事が理解出来ました。
[ Part 5 ]
本日のセミナー、無事に終了です。
オートバイの旋回原理とは別に、スキーやスノーボード、そしてフィギュアスケートとは旋回原理がほぼ同じだと解析できましたが、サーフボー中は? そして、オートバイで通説になっている(見かけ上のバンク角」と「真のバンク角」については宿題になりました。
【 まとめ 】
今回は、「上手に曲がれるようになりたい!」 という声から、「旋回について考えてみよう」(旋回の原理)がテーマのセミナーになりました。
[旋回]とか「コーナリング」というテーマでの解説や動画サイトは星の数ほどあり、どれもが「スピードを落として」とか「荷重を掛けてバンクさせて」など、ライダーの操作に焦点を絞った解説が殆どです。本来、旋回するのはオートバイの仕事で、オートバイは旋回を行なうのに適した構造や仕組み(メカニズム)になっているのですから、そのオートバイの仕事を理解する事が一番大切です。ただ、オートバイの旋回メカニズムを説明して旋回操作方法を解説サイトもありますが、正しい旋回メカニズムを解説している例は決して多くないのが実情です。
そこで、今回のセミナーでは「旋回メカニズム」を基本から詳しく掘り下げて、都市伝説的な誤ったメカニズム論を指摘して、オートバイを深く正しく理解して、安全で効果的な旋回へ繋げる話題になりました。その為、「キャンバースラストが旋回力の源」とか「太いタイヤは旋回力が弱い」などは決して正しいとは言えず、「旋回モーメント」がオートバイでの旋回で最も重要という事が改めて認識されました。そして、スキーやスノーボード、フィギュアスケートでも同様な「旋回モーメント」が働いて旋回する事へと話題は繋がっていきました。
この「旋回モーメント」の存在の解説まで辿り着いたところでセミナーの時間が終了したので、「旋回モーメント」を有効で適切に利用する為の運転操作上の注意点については “宿題” となりました。「上手に曲がれるようになりたい!」という声には直接的な解説になりませんでしたが、今回のセミナーを通じて、オートバイの旋回メカニズムを正しく理解して、適切に利用する糸口になったのは間違いないでしょう。
https://gra-npo.org/schedule/M%20&%20S_seminar/seminar_top.html
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