GRA 公式ブログ

オートバイにいつまでも楽しく安全に乗れる環境作りと人材育成を目標にしている NPO法人:GRAのブログです ( 公式Webサイト : http://gra-npo.org )

『 サークル理論 』 と 「 コインの法則 」(その1)

・・ 基本講座『サークル理論』の 第3編です
       詳しくは、公式Webサイト でご覧ください
http://gra-npo.org/lecture/ride/circle/circle_1.html


『 オートバイはコインと同じ 』

オートバイに乗って感じる魅力は、意のままに走ってくれる感覚です。
少しバンクさせるだけで、オートバイ自身が意志ある物のように路面にラインを描きながら走っていく感覚は、四輪車では決して味わう事は出来ない魅力です。

そんなオートバイと同じような動きをする物を、他でも見た事は必ずあるでしょう。
そう! 転がるコイン(硬貨)はオートバイの動きと基本法則は一緒なのです。

この自然な動きの法則が「コインの法則」です。

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『 二枚のコインに乗っているように 』

傾き転がるコイン(硬貨)が、転がる速度が下がるのに合わせて、徐々に回転半径が小さくなる曲線を描くのは、運動力学の法則による自然な結果ですし、これが「コインの法則」です。

バンクさせて走るオートバイの場合も、前後のタイヤを二枚のコインと考える事が出来るので、基本的に同じく「コインの法則」に従ったライン(曲線)を描くのです。

バンクさせて速度を下げていけば、徐々に回転半径が小さくなるライン(曲線)を描くという運動の法則「コインの法則」の理解こそがライディングの基本ですし大切な事なのです。

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『 サークル理論が導く“コインの法則” 』

では、この「コインの法則」が描くライン(曲線)を『サークル理論』で考えてみましょう。

「惑星運動の法則」の項目で説明したように、オートバイはバンクさせた角度と走行速度によって一定の大きさ(回転半径)の円周軌道を走行する特性があります。

では、コーナーへの進入時のように、バンク角は一定のままで、走行速度が徐々に落ちていく場合はどうなるでしょうか。
低下する速度に合わせて、惑星運動の円周軌道が小さくなっていきますので、走行ラインをつなぎ合わせると、回転半径が連続して小さくなっていくライン(曲線)“ クロソイド的ライン ”となるのです。

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『 オートバイを理解した走りの大切さ 』

ここまで、オートバイの基本的特性の法則『サークル理論』で、「惑星運動の法則」と「コインの法則」を解説しました。
その結果から、オートバイでコーナーへ進入する場合には、“ クロソイド的ライン ”という、速度の低下と共に回転半径(曲率)が変化する走行ラインがオートバイにとって一番自然なラインという事が導き出されます。

では、実際のライディングではどうでしょうか?

「 クロソイド的ラインなんて意識しないでも、普通に走れているよ」とか、
「 オートバイは操るものだから、オートバイ任せには走れない」などと、
ライダーによって捉え方は色々あるでしょうし、それで楽しく安全に走れている事が一番大切でしょう。

ただ、必ずいつでも、オートバイはその基本的特性によって走行しようとしています。
オートバイで走る時に、『サークル理論』から導き出される“クロソイド的ライン”の事を意識していれば、もっとオートバイの事が理解できる機会が必ずあります。
 
そんな理解を通じて、是非、いつまでも楽しく安全なオートバイライフを送って欲しいと願っています。
続いて次編では、実際の走行で「コインの法則」通りになっているか、映像を交えて解説をします。