GRA 公式ブログ

NPO法人GRA ( https://gra-npo.org ),オートバイにいつまでも楽しく安全に乗れる環境作りと    人材育成を目標にしている NPO法人:GRAのブログです

新型コロナウイルス、都道府県別、週間対比・感染被害一覧表 (7月23日現在)

単純に新規感染者数を比較しても実際の被害状況とは異なります。各都道府県別に、前週と比較して新規感染者が増えた増加率や、人口あたりの新規感染者や治療中患者数の増加率、人口あたりの死亡者数の増加率などを詳細に確認しなければ、実際の被害の深刻度や今後の傾向は把握できません。
この一覧表では、特に 被害と影響が悪い箇所は黄色で欄を塗り、良い結果を出している箇所は薄いピンク色で欄を塗って識別しており、各都道府県別の医療体制などを勘案すれば、医療機関などが直面している状況や、住民の人々が感じている恐れの度合いも推定する事が出来ます。

 

『 “飛び火” 、本格的になる 』

【 感染密度 】は、人口あたりの新規感染者数を示しています。各都道府県によって人口は大きく異なりますので、単に新規感染者だけを比較して被害レベルとしてメディアが扱う事は誤解を与えます。人口あたりの新規感染者数を較べる事で、ようやく、その地で住む人々の危険レベルが比較できる上に、それに対応した対策を施す事が可能になります。

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この【 感染密度 】で 各都道府県別の状況を確認すれば、現在の感染中心地は 東京都と周辺三県が際立ち、それに 大阪府沖縄県が続いていましたが、【感染密度】を確認すれば、それらの地域以外の府県へも “飛び火” して感染の勢いを増している事が明らかです。

これらの都道府県の中で、最も深刻な状況を示しているのは 東京都です。【感染密度】で比較する限り、“第3波” で大きな感染被害が発生した当時と同じレベルに達しており、仮に、東京都の感染状況が現在と変わらなかったとしても、“第3波” 当時を超える事が推測できます。
更に、東京都に続くのは沖縄県です。沖縄県は、“第4波” 感染の影響が完全に抜けきらない内に、新たに “第5波” デルタ株による感染の波に襲われていると推察され、人口あたりの増加した治療者数と重症者数は全国でトップのレベルになっており、メディアが東京都だけに焦点を当てるだけに、尚更に注意と支援が必要です。
また、大阪府も心配です。大阪府の新規感染者は東京都よりずっと少ない為、一種、安心している人も居るでしょうが、人口あたり増加した重症者割合を見れば、医療が充分に機能出来ずに多くの人々が亡くなった “第4波” 当時に迫る様な状況であり、この傾向が続くならば、“第4波” での被害の再現を避ける事は難しくなります。
    
そして、首都圏や大都市を除く府県でも、例え新規感染者数の比較で注目されなかったとしても深刻な状況へ向かっている傾向があります。
例えば、石川県や鳥取県京都府では急に感染者が増えており、続いて、北海道や茨城県、福岡県、兵庫県も明らかに拡大へと進むなど、既に 「 一都三県 」から各地へと “飛び火” の様に、実際に人々の移動も伴い、感染は全国各地へと広がっており、“第5波” はこれからが一気に被害を増加させる時期に入ると推測できます。



出典 : 厚生労働省
#COVID19


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全日本 新型コロナウイルス 治療中および重症患者数など、一週間毎の増加数動向 (7月23日現在)

『 “第4波” を超える “第5波” 』

現在の “第5波” 感染による被害(ピーク)は、“第4波” を確実に超える事が推察されます。
  

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グラフの青色線は、全国の新規感染者数が増減した数を一週間毎にプロットしたもので、現在の値は “第3” 時のピーク値よりも低く、“第4波” 時よりもまだ低く、その値だけを見ると “第5波” の被害以下に抑えられる可能性がある様にも見えます。
しかし、その伸び方(青色線の傾き)を見れば明らかに “第4波” 当時よりも厳しい事がはっきりしています。更に、青色線より常に先行して増加を示す赤色線( 治療中の人々の人数の増減動向 )を見れば、“第3波” 当時はおろか、“第4波” 当時よりもはるかに傾きが急で、新規感染者数と治療中患者数ともに、今後4~5週間かけて、伸びていく事が容易に推測できます。

更に、その推測を裏付ける要因として、12月から1月にかけての “第3波” や、4月から5月にかけての “第4波” 当時よりも、学生の夏休みや盆休みがあり、明らかに以前よりも人々の移動が活発になる事が容易に推測できるからです。



『 医療の緊急体制が必要です 』

4月から5月にかけて発生した “第4波” 感染では、大阪府兵庫県などを始めとして、入院や治療を受けられずに、自宅や施設内で数多くの方々が亡くなった事は多くの人々が知っている通りです。そして、“第4波” を超える規模の “第5波” 感染が想定される今でさえ、受入れ医療施設が大幅の拡充は行なわれず、ワクチン接種さえ若年層など現役世代での接種は進んでいると言え、ず画期的な治療法や治療薬は未だ揃っていません。
従って、“第4波” で発生した様な、治療を受けられず亡くなる人を一人でも少なく留める為に、昨年の春に発出された 第一回緊急事態宣言 と同様に、人々の移動を厳しく抑える措置が必要です。
更に、東京五輪などに割いている医療要因や医療資源、そして費用を含めて、喫緊の事態を想定した指標と対策を行なっておくべきです。想定される状況と対策内容を、可能な限り早期に発表して、「 人々の協力と対策が実れば五輪を完遂でき、ウイルスに負けた場合には中止もある 」という意識を国民と共有すべきでしょう。

具体的な指針や指標を示して、科学的な根拠や文化的配慮や外交的な配慮を行なった上で、東京五輪や経済的活動に対する対策を示すならば、おのずと “第5波” 感染による被害を抑えられると考えます。


出典 : 厚生労働省

#COVID19
#デルタ株



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新型コロナウイルス、国別・人口あたり新規感染者数(7月21日現在) / List of COVID-19 cases per population by country, as of July 21

        
世界各国の感染状況は、人口あたりの新規感染者数【感染密度】で比較しなければ、その被害の深刻さの判断は出来ません。【感染密度】は、人口1億人あたり日別・新規感染者数を一覧表で示し、深刻度が高くなっている程に欄を濃い色で塗り分けています。

New infection case per popuration by country and day

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【 今後の感染拡大の流れ 】

変異株 “デルタ株” による急速な感染拡大が始まった国は、英国とアフリカで最も深刻な状況に陥っているナミビアと隣国の南アフリカですが、それから徐々に感染が拡大する国が増えています。特に注目すべきは EU諸国です。先ず、アイルランドは、隣国・英国の感染拡大にも関わらず抑制を続けていたのですが、先週あたりから一気に感染が移っています。また、南欧ポルトガルとスペインは 一気に感染拡大をしており、昨年 10月中旬以降の様な感染危機が予想されます。
    
そして、フランスは、隣国・ベルギーやモナコでの感染拡大に押されるかの様に感染拡大が始まっており、今後は更に厳しい行動規制や強制ワクチン接種に進む懸念もあり、英国の政策との比較の中で、ウイルス政策の大きな試金石になりそうです。
一方、ドイツとオーストリアは、周囲の国々の感染拡大とは無関係であるかの様に抑制が続いており、国民の勤勉性やFFP2規格のマスク規制などよる効果が表われていると思われます。ただ、EU諸国の一員である限り、数週間内には 3月時レベルの感染拡大は起きると思われます。



【 観光地への飛び火現象 】

経済的に恵まれた国々で長期間に亘る厳しい規制が続き、一方、経済的に恵まれず海外からの観光客への経済的依存度の高い国では入国規制緩和の動きが続いています。
その為、例えば、セーシェルキプロスモーリシャス、フィジー、そして キューバなどの諸国では、その国の人口と比較して多くの新規感染者が報告され続けており、感染拡大国からの観光客による “飛び火” 感染が大きな要因の一つになっていると懸念されます。同様な現象は国内でも発生しており、一都三県での感染拡大が発生した後、次に感染拡大を見せているのが 北海道 と 沖縄 であった事も “飛び火” 感染だと推察されます。
  
メディアの 人口の少ない小国の感染状況には注目しませんが、世界的な感染を防ぎ、小国の医療的負荷を減らし、感染で苦しみ亡くなる人を減らす為にも、ワクチンパスポート や 抗体検査だけに依存しない、何らかの対策や支援が必要でしょう。

   
  

なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」の事です

Source:#OCHA ( https://www.unocha.org/
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世界の新型コロナウイルス禍、国別・日別 新規感染者数一覧(7月21日現在)/ COVID-19 new cases by country and day, As of July 21

    
【 本格的な感染ピークは8月か 】

全世界での新規感染者数の推移は、グラフの青色線が示している通り、7月に入ってから増加に転じている事を示しています。 さらに、人口13億人のインドによる影響を除くと、インド以外全世界の新規感染者数を示す緑色線の通り、インドを除く全世界では 6週間前から増加に転じている事を表しています。

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そして、このグラフでも読み取れる通り、今後、春と同じ様な感染拡大のグラフを描くと仮定すれば、世界的な感染ピークが 8月中旬に到来すると予想されます。



New infection case transition table by country and day

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【 今後の感染拡大の流れ 】

変異株 “デルタ株” による急速な感染拡大が始まった国は、英国とアフリカで最も深刻な状況に陥っているナミビアと隣国の南アフリカですが、それから徐々に感染が拡大する国が増えています。
特に注目すべきは EU諸国です。先ず、アイルランドは、隣国・英国の感染拡大にも関わらず抑制を続けていたのですが、先週あたりから一気に感染が移っています。また、南欧ポルトガルとスペインは 一気に感染拡大をしており、昨年 10月中旬以降の様な感染危機が予想されます。
そして、フランスは、隣国・ベルギーやモナコでの感染拡大に押されるかの様に感染拡大が始まっており、今後は更に厳しい行動規制や強制ワクチン接種に進む懸念もあり、英国の政策との比較の中で、ウイルス政策の大きな試金石になりそうです。
一方、ドイツとオーストリアは、周囲の国々の感染拡大とは無関係であるかの様に抑制が続いており、国民の勤勉性やFFP2規格のマスク規制などよる効果が表われていると思われます。ただ、EU諸国の一員である限り、数週間内には 3月時レベルの感染拡大は起きると思われます。




【 観光地への飛び火現象 】

経済的に恵まれた国々で長期間に亘る厳しい規制が続き、一方、経済的に恵まれず海外からの観光客への経済的依存度の高い国では入国規制緩和の動きが続いています。
その為、例えば、セーシェルキプロスモーリシャス、フィジー、そして キューバなどの諸国では、その国の人口と比較して多くの新規感染者が報告され続けており、感染拡大国からの観光客による “飛び火” 感染が大きな要因の一つになっていると懸念されます。同様な現象は国内でも発生しており、一都三県での感染拡大が発生した後、次に感染拡大を見せているのが 北海道 と 沖縄 であった事も “飛び火” 感染だと推察されます。
  
メディアの 人口の少ない小国の感染状況には注目しませんが、世界的な感染を防ぎ、小国の医療的負荷を減らし、感染で苦しみ亡くなる人を減らす為にも、ワクチンパスポート や 抗体検査だけに依存しない、何らかの対策や支援が必要でしょう。

 

なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」の事です

Source:#OCHA( https://www.unocha.org/
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前後の車高バランス調整(2)と フロント車高の測定 / オートバイとライダーのための “ クリニック ” より

  
『 車高バランスが左右する旋回(コーナリング) 』

オートバイにとって、前後のタイヤが一緒に旋回を始める事がとても大切です。しかし、多くのライダーは、自然にそうなっていると勝手に思い込み、前後のタイヤの旋回の “ ズレ ” の存在を知らず、意識もしていません。しかし、旋回の “ ズレ ” は、タイヤの適切な性能発揮を妨げて、オートバイの安全性をスポイルして、ライダーに不安感を与える原因になっています。

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前後のタイヤを一緒に旋回を始めさせるには、安全を確保された平滑なエリアで、低速、ノーブレーキ走行で、バンクを開始した瞬間で確認する「 前後の車高バランス調整 」が必要です。そして、簡単なセクションを使い、ノーブレーキで行なうからこそ、ライダー本人だけでなく周囲の人にもはっきりと違いが確認できるのです。
しかし、確認に使うエリアの安全性が無かったり、複雑なコースセクションでの走行や、ブレーキを使った確認走行では、調整以外の要素が多過ぎて正しく判断できません。また、同じ車両でも、ライダーが異なれば、当然、異なる判断結果になる事は忘れてはいけません。
  
そして、実際の道路を走行する状況を想定するならば、バンク時の旋回やブレーキで増すフロント荷重や路面凹凸による、フロント(ステアリング)の自動操舵が加わる事を考慮して、低荷重走行でノーブレーキで行なう「前後車高バランス調整」では、バランス点よりもフロント車高を 0.5~1.0mm 低くする調整がお勧めです。




『 フロント車高(乗車時 / 1G’時)の測定と重要性 』

前後の車高バランス調整は、0.5mm の違いでバランスが変化する程に緻密な調整で、オートバイ全体の操縦性や安定性を左右する大きな要素ですから、調整で求めたフロントの車高は、乗車時状態で、フロントフォークのストローク位置とフォーク固定位置を測定して記録しておく事がとても大切です。

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そして、フロントフォークを分解整備した場合は当然の事、プリロード量やスプリング、油面高さ等を変更した場合も、必ず前後車高バランス調整で求めた車高(乗車時)に合せる事が基本です。もし、その作業を行なわず、フロント車高を適正な値に調整をしなければ、旋回時の車両バランスが崩れrますし、スプリングや油面高さを変更した場合の適正な評価も不可能になります。




ストローク時のフロント車高について 』

バンク開始時の前後タイヤの旋回同調をとる車高バランス調整を行なった後は、フロントサスペンション(フォーク)がストロークした時の、フロントタイヤに働く方向安定性(タイヤの向きに進もうとする要素)と旋回モーメント(フロントタイヤを旋回方向へとする要素)とのバランスをとる作業が重要です。そして、このバランスが欠けた車両では、「 旋回時は不安定で怖い 」とか「 思った様には曲がらない 」などの不安定な状態になっているのが一般的です。
  
この旋回時(ストローク時)の旋回バランスについては、別途、改めて別コラムで解説をしますので、いつまでも、楽しく、安全なオートバイライフを追及したい人は、是非、ご期待ください。

 








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前後の車高バランス調整(1)/ オートバイとライダーのための “ クリニック ” より

   
『 前後の車高バランスとは 』

オートバイのセッティング(調整)と言うと、プリロードやダンパー(減衰力)の調整などに関心が偏っていますが、それらと同じ様に動的な車両バランスを整えないと、個々の部品の性能は正しく発揮できない事は広く知られていません。
     

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この動的な車両バランスを整える要素の中で、一番重要なのが、前後のタイヤの動きを同調(シンクロ)させる「前後車高のバランス調整」で、リアタイアのグリップ力と安定性を確保する「リアの車高調整」に続いて、リアの車高とフロントの車高をバランスさせる作業が「前後の車高バランスの調整」です。
そして、この前後車高のバランスを整える事で、バンク時に前後のタイヤが同時に旋回を始められて、前後バランスの良い旋回姿勢へと繋げられるのです。つまり、前後の車高バランスを合せた後で、バンクさせて旋回中の、フロントサスペンションをストロークさせた時のフロント車高(トレール量)の調整へと繋げられるのです。



『 前後の車高バランスの確認方法 』

前後の車高バランスの確認方法は、低速(10㎞/hほど)で直進走行を行ない、ノーブレーキのまま特定の地点で旋回バンクさせた瞬間だけ、バンク角で5~10度傾ける瞬間、車体(リア)のバンク動作とフロント(ステアリング)の自動操舵(自然に舵角がつく)が同調しているかを確認します。
   

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リアのバンク動作とフロントの自動操舵が同調(同時)するバランス点(転換点)よりフロントの車高が高いと、フロント(ステアリング)の自動操舵がバンク動作よりも早く表われ、逆にバランス点(転換点)より低いとバンク動作に一瞬遅れて自動操舵が始まります。
そして、この前後が同調するバランス点付近の調整は大変に繊細で、フロント車高 1mm 以下の調整でもはっきりと挙動で確認する事ができます。
  

  









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最適なダンパー調整とは、 / オートバイとライダーのための “ クリニック ” より

     
『 誤解の多い、ダンパー調整 』

最近では、市販オートバイの多くで、ダンパー(減衰力)調整ダイヤルがついた前後サスペンションが最初から装備されていて、ダンパーの調整に関心を持っている人も増えています。
   
それに合わせて、「 〇〇〇(車名)の リアの伸び側(Tension)のダンパー調整は **(ダイヤル数)で、縮み側(Compression)は ・・・がベストだ!」など、ダンパー調整本来の目的を無視した記事・投稿も多くなっています。更には、プロと称するライダーが、「 △△△(車名)のダンパー調整は、高速道路を走る時は ** で、市街地走行では ***、山道(ワインディング)を走る時は **** だ 」などと、ダンパー本来の働きさえ理解せず、一方的に危険な情報を発信している例も少なくありません。

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そのため、ダンパー調整機構が備わった車両を購入した人や、高額な社外製サスペンションユニットを装着した人の多くは、調整への関心や機会はあるものの、車両メーカーやサスペンションユニットメーカーから適切な調整方法を知らされず、一方的で誤った投稿や情報の中で彷徨い、高価な買い物の真価を発揮できずにいる状態だと言えます。

しかし、適正なダンパー調整は、適切な確認走行用のエリアと適切な確認方法を守れば、意外と簡単に最適な調整が可能です。




『 ドアクローザとダンパー調整 』

サスペンションの働きを説明する際、時々、話題にするのが「ドアクローザ」です。ドアクローザとは、扉の上部によく取り付けられている装置で、出入りの為に開けた扉を自動的に閉める役割の装置です。
   

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ドアクローザの仕組みはオートバイのサスペンションと同じで、スプリングとダンパーがセットで組み込まれています。そして、ダンパーはドアが閉まる時の動き(速度)を最適にコントロールしているのですが、殆どのドアクローザには “ダンバー調整ダイヤル(弁)” が備わっている事は知られていません。

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その上、オートバイでは一般的ではなかった時代から、ドアクローザには既に調整弁が備わっていて、少ない機種でも1個、多い機種では 3個の調整弁が備わっているのが一般的なほどに、ドアクローザのダンパー調整機構は緻密で、調整機構の重要性と必要性がが高く認められているのです。


  

『 最適なダンパー調整は 』

最適なダンパー調整を、ドアクローザの場合に当て嵌めて説明してみましょう。
開けたドアが閉まり切る直前までは、スプリングの力で閉まろうとするドアの動きを強くは抑えず、閉まる直前になってから制御を強める様にする調整が最適でしょう。つまり、開けたドアが閉じていく時の速度は危険でない程度に少し早目にして、閉まり切る直前には大きな衝撃や音が出ない様に速度を抑えて、かと言って、完全に閉まり切らない様なダンパー調整は良くないのです。
    

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実際に、ドアクローザのダンパー調整を行なってみると理解できますが、理想的なドアの閉まり方を求めると、そのダンパー調整には微妙な調整が必要で、最適(最善)の調整値は一つしかないのです。その上、同じドアとドアクローザでも、家や部屋が異なると、最適(最善)の調整値は同じでない事にも気付くでしょう。

実は、オートバイのダンパー調整もドアクローザと基本は同じです。
[伸び側](Tension)か「縮み側」(Compression) のどちらか一方の調整ダイヤルを、最弱から最強の範囲へ変更しながら確認走行を行ない、車両の挙動が “重い” から “軽い”  またはその逆へと変化する調整値を探し出すだけです。その挙動が変化する調整値を基準にして、その調整値か 1クリック分ソフト側(弱い)へ調整するのがお勧めです。 なお、確認走行の方法は、安全が確保されたエリアの中で、低速・時速 10㎞程で真っ直ぐ走り、ブレーキを一切使わないで、決めた地点で左右どちらかに 90度 旋回(曲がる)という簡単な確認走行がお勧めです。そして、使用車両やライダーによって最適な調整値が異なる事も同じです。

ただ、一番の問題は、ドア以上に人の命に関わるダンパー調整なのに、その最適な調整方法と調整場所を責任を持って提供しているメーカーが一つも無い事です。そこが、ドアクローザの製造メーカーと大きく異なり、オートバイ業界のとても残念な点です。
  
  






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