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新型コロナウイルス、国別・人口あたり新規感染者数、日別 推移一覧表(5月24日現在)

   
国別の感染者数だけが話題になりますが、国が感染する訳ではありません。感染するのは人ですから、その国に住む人の立場に立ってみる必要があります。
異なる国どうしで人口あたりの新規感染者数を較べれば、仮に医療水準や衛生環境が同じだとすれば、その数字の大小で感染する可能性の大小を表し、それは国民が感じる恐怖の大きさであり、政府が最も重要視する事ですから、国の政策の違いを見る指数ともなります。
  
この表では、世界の感染国 188か国の中から 91か国を選び出し、国別に人口 1億人あたりの 日々の新規感染者数を一覧表にして、感染被害の大きさによって 4段階の色分けをしているので、皆さんの正しく適確な判断や行動に役立つと信じています。


【 表A 】

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この表は、世界の中で感染者数が大きく伸びた国や注目したい国を掲載しています。
最も左欄は 感染者数が世界で一番多い米国です。とは云え、人口が約 3.3億人の国ですから、他国の様に濃いピンク色の欄で示される程の深刻な患者数は無く、医療水準も低くない国です。 人口あたりの新規感染者数は徐々に安定方向の兆しは見せていて、実際に、この表では掲載していませんが、NY州ではこの一週間で大きく減少している程です。が、その一方で、ロスアンジェルスのある カリフォルニア州では一向に収束の気配が無く、以前より 高い新規感染者割合を示していた同州が 米国の感染中心地域の一つと言えます。

続いて EU諸国に目を向ければ、話題に出ていた イタリヤやスペインはかなり収束し、話題には出なかったのですが実状は EUで最悪だった ベルギー や アイルランド も少しずつですが 改善方向に向いています。 しかし、英国は意外と収束への動きが鈍いままだと言えます。各国政府は観光で経済を回復させる為、厳しい外出禁止令で溜まった国民の不満を解消する為、バカンスシーズンに向けて規制緩和へと歩み始めていますが、各国同じ様な感染率とは云え、緩和による 感染拡大の波が心配されます。

同じEU加盟国でも 北欧・スウェーデンは 厳しい外出規制や都市封鎖などを行なわず、経済や人権を抑制せず、個々の国民の意識と行動に任せた政策を採り、激しい感染拡大を一切迎えなかった政策は注目に値します。 表を見れば、外出規制を行なっていない影響なのか、ほぼ一週間ごとに感染者数の増減が見て取れます。

続いては、イラン、トルコ、ロシア など、君主制に近い非常に統制の取れた政策を行なっている国々は感染者数の増加を上手にコントロールしています。が一方では、他諸国が報告する数字と較べると、連日の数字に大きな乱れが無く、政治体制の違いなのか大きな特徴であり、勘案して見る必要もあるでしょう。

が、南米・ペルーの感染者の拡大には偽りはありません。 表に記載の通り、人口あたりの新規感染者数は 米国より連日大きく、同じ南米・ブラジルでの増加傾向より大きく、医療水準を考慮すれば 同国の人々の苦悩が偲ばれます。
  
  
  
  
【 表B 】

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表B で最も注目すべきは、カタールクウェートバーレーンUAE など 中東の人口の小さな国々での感染状況です。特にカタールでは、あのイタリヤ や スペイン でさえなかった程に高い新規感染率を示し続けており、米国が最も深刻だった時の 5倍以上の値を示し続けています。
当然、これらの国々の医療機関では 多くの患者のケアで大変な状況だと推測されますが、懸念される事は、全く報道されない事です。カタールを本拠とする放送局・アルジャジーラで同国の感染に関する報道は無く、感染の報道があったとしても サウジアラビア の話題であったりする程です。確かに、サウジアラビアの状況は 現在の米国以上に深刻ではありますが、何らかの 政治的・宗教的な事情があると思われ、国際的な援助が得られ難い人々を心配せざるを得ません。

他の国に目を向ければ、ペルーの隣国・チリでもペルー以上に感染が拡大している事が一目瞭然です。ブラジルに目が向いている国際的関心の中、これら南米諸国の感染が長く収束せず、その間多くの人々が恐怖と苦しみ、そして経済的な困難な中に放置される事を危惧しています。いづれ、多くの国々が収束へと向かった時、北米へ向けて難民の方々の大きな流れが生まれ、米国だけでなく世界的な課題の一つとして残ると思われます。その際には、現在は極端な感染拡大の兆候を見せていない 中米地域の国々で、現在以上に多くの感染者が報告される様になるでしょう。



【 表C 】

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この表を見れば、平穏そうな様子に安堵します。しかし、日本の欄に記載された数字がほぼ 2桁に収まっている事を考えれば、3桁、4桁の数字を欄に遺している国々は決して安泰と思ってはいけないでしょう。

特に、表中央部の アルメニア には注目すべきです。 南をトルコ、イラン と国境を接し、北方にはロシア がある、国際的には殆ど注目を浴びて来なかった国で かつてのイタリア並みの感染爆発が発生しているのです。しかし、同国は 人口 300万人足らずの小国である以上に、人種的にアルメニア人が多くを占め、独自言語である アルメニア語を話し、宗教も少数派であるが故に 国外への発信力も乏しく、一種孤立した中でこのウイルス禍に晒されている様子だと判断でき、とても心配な国の一つです。

また、表の右半分には アフリカの諸国を掲載していますが、報道されやすい 南アフリカでは徐々に感染が広がっている様子が見て取れますが、より注目すべきは 西アフリカでサハラ南部地域の国々でしょう。 その中で ガボンは 大きな数字が挙がっているだけでなく、飛び飛びの報告になっている事にも目が向きます。推測ですが、感染者数という数字を挙げるには医療関連を統制する相応の能力が必要ですから、その能力の限界を超えた状況が医療現場で発生していると考えても不思議はないでしょう。エボラ出血熱で経験した医療スタッフや設備もある事を伝わってきていますが、南アフリカと同等以上に注目が必要な地域です。




【 表D 】

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表Dは、南アジアから東南アジアの諸国、そして 中米地域の諸国を掲載しています。
ここで注目すべきは シンガポールです。サーキットブレイカーと呼ぶ 非常事態処置で厳しい外出禁止令や様々な商業行為も停止させたにも関わらず、国民一人ひとりの行動監視ができる スマホアプリ の導入など力を入れているにも関わらず、高い新規感染者割合を残し続けています。 政府広報では 海外からの出稼ぎ労働者間でのクラスター発生が原因としか伝わってきていませんが、その労働者の実態や総数は不明ながら、それだけが原因とは思い難い状況に見えます。 2月当初は優れた感染対処策で国際的な評価を高めた同国ですが、いづれ 感染が収束した時には、今後の感染対策に備えて、検証すべき一例になるでしょう。なお、同国の医療水準の高さは国際的に有名ですから、感染した人への処置については大きな心配はないと考えられます。
  
更に注目したいのは モルディブ です。 同国は インド洋 にある諸島国で 人口 約 50万人ほどの小国ですが、4月30日に記録的に 多くの人々の感染を記録した後、ほぼ定期的な感染の波を記録し続けて、なかなか収束へと向かっていません。当初は、多くの島々で構成された国ですから、感染者や感染多発地域の隔離は比較的容易と思われ、収束へとスムーズに向かうものと期待していましたが、実際には期待とは異なる動きを見せています。 恐らく、同国独自の文化や風習、習慣によってこの結果が生まれていると思いますが、いづれ ワクチンなどの国際的援助を受ける際にも比較的困難な地域に入りますので、現在の状況も含めて、無事に収束へと向かう為の効果的な援助が無いかと気を揉んでしまいます。インターネットが世界を結び、あらゆる情報が瞬時に世界中に届く現在だからこそ、対処に有効な処置を届けるなど 強く望むところです。


出典  : OCHA
# COVID-19


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