GRA 公式ブログ

NPO法人GRA ( http://gra-npo.org ) ,オートバイにいつまでも楽しく安全に乗れる環境作りと人材育成を目標にしている NPO法人:GRAのブログです

8月3日開催 『整備・セッティング セミナー』 開催報告

 

『 整備・セッティング  セミナー 』は、整備とセッティングについての 講習ですが、学校の授業形式でないのが特徴。設定したテーマに合わせた講習で開始するのですが、途中、参加者の意見や提案、関心に合わせて、話題の内容を広げたり、全く違った話題へ跳んで行って戻ってきたりと、一緒になって聞き語るセミナーです。

8月3日に開催した『 整備・セッティング セミナー 』は、開催 3回目となり、その有意義な講習内容と楽しさが浸透してきて、とても楽しく充実したセミナー になりました。


『 フロントフォークの整列、前後タイヤの整列 』

GRAでは、20年以上前から、セッティング講習での実践を始めとして、多くの機会に広めてきたのが この 「 フロントフォークの整列 」と 「 前後タイヤの整列 」です。

どちらとも、オートバイメーカー、オートバイ販売店、教習所、講習会など殆どの場合には無視されている事柄ですが、実は 操縦性に大きな影響を与える大切な要素。
「 なぜ 歪むのか? 」「 メーカーの製造工程は? 」の話題に始まり、「 どうやって整列をとるのか 」の作業方法の説明が続き、「 テレスコピック形式の限界? 」や 「 何故 テレスコピック形式が全盛か? 」などと 徐々に関連する話題に跳びながら、オートバイの整備やセッティングについての真剣(?)なセミナーになったのです。


『 チェーンの遊び 』

前後タイヤの整列から跳び出た話題の一つが 「 チェーンの遊び 調整」。
多くのメーカーの整備マニュアルでは、「チェーンの前後中間部を指でつまんで、上下方向に動かして、〇〇 ~ 〇〇 ミリ程度の遊びが出るように」と書いてある事に対して、「 いい加減な整備方法! 」 「 だから、チェーン張り過ぎ整備が減らない 」などの指摘があった点です。

正確な遊び調整するには、リアサスペンション ユニット を一旦外して、リアタイヤ(スイングアーム) が自由に上下に動かせる状態にして、チェーンの張りが一番きつくなるリアタイヤの位置で、チェーンの遊び量が最少になる様にします。

そして、この調整を行なった後で、車両をメンテナンススタンドで自立(1G)させて、前後スプロケットの中間部で下側チェーンを指で強く押し下げ、その時のスイングアーム下端面との距離をメジャーで測定しておけば、次の調整時には その数値になる様にすれば、チェーンの最も適正な調整が出来るという説明を 図解しながら行なったのです。

ただ、これは 明らかに “ 車両メーカーの怠慢 ” との指摘も !
その数値を 整備マニュアルに記載しておけば、決して安くない車両を 長く安全に大切に使えるのに、50年以上前から同じ 文面のマニュアルでお茶を濁しているとは! との指摘もあったのです。


『 その他 』

関連する大切な話題、役立つ話題へと跳ぶセミナー、他に出てきた話題を紹介します。

〇 「 左側チェーンアジャスター は チェーン調整のため、右側チェーンアジャスターは 前後タイヤの整列のため 」

〇 「 ボートはオートバイや自転車と同じく、曲がる方向へバンクするけど、ヨットは車と同じで反対方向へ傾き、カタマラン(双胴船)は 推力発生装置の形式によって 自転車タイプ と 車タイプに分かれる 」

〇 「 ハイグリップタイヤ、とんがった形状はシビアな操縦性か? 」 etc

テーマに沿った講習を進めながら、参加者の質問や提案、講師役の気の向くまま、面白い話題へと跳びながら、オートバイの整備やセッティングの基本的な考え方、作業方法を学べる、日本で滅多にない、予約不要・参加費不要の中身の濃いセミナーです。

次回は、8月22日(木)、会場は 大坂市中高公会堂(大阪市北区)、18:00 ~ 20:30 の間、開催していますので、是非、気楽に参観してください。