2/18 ~ 2/24 の一週間の全世界での新規感染者数は、一日あたりの平均で約 37.5万人となり、前週の約 36 万人よりも 若干増えて、減少傾向は停滞しています。この停滞の原因は、各国で国境での流入規制とロックダウンによって対策が進んでいる一方で、新たに発生した “ 変異種(株)” への対応が遅れている為の様に見えます。
また、世界で最も人口当たりのワクチン接種率が高い、イスラエルとUAE の両国では新規感染者数の減少は見られず、ワクチン接種による患者数抑制の効果が発揮できるまでに 3~4週間以上の相当の期間が必要になる事を示唆しており、既存のワクチンが “変異種” に対して充分な有効性を示していないという臨床医からの報告もあり、ワクチン接種だけに頼った対応が万全でないと捉え、次の防護策を手配すべきでしょう。
減少傾向がはっきりしている国は、先週に引き続いて米国で、英国やアイルランド、ポルトガルなどの国々も順調に新規感染者の報告は減少しています。
一方、主な EU諸国を見れば、イタリアやフランス、ドイツにオランダは目立った減少は無く、先に挙げたイスラエルとUAE は変わらず高い感染者数で、ブラジルも同様です。更に、UAE の隣国の バーレーンやクウェートは一気に感染拡大の様相で、チェコやセルビア、ブルガリアなどの諸国でも感染者数の拡大を見せています。
大手メディアの報道だけを見れば、世界的な感染は “変異種” の課題はあるものの穏やかに減少傾向を見せている様な印象を受けますが、実際には世界各国によってパッチワーク的に感染状況に変化が表われ始めています。
このパッチワーク的な状況は、昨年春以降の「第一波」到来時にはさほど顕著でなかった現象で、「第二波」(世界的には)特有の現象であるとすれば、その原因に “変異種” が関与しているという懸念は払拭できません。 そして、イスラエルでも明確な様に、ワクチン接種が進んでも効果がすぐにはっきり出ていない事と併せて、今後、2~3ヶ月の間に 新型コロナウイルス禍が世界的に抑制されるという事は、例え急速にワクチン接種が進んだとしても、期待薄だと想定して更なる感染対策を備える必要があると思われます。
なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」( https://www.unocha.org/ )の事です。
New infection case transition table by country and day
出典 : #OCHA
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