【 本格的な感染ピークは8月か 】
全世界での新規感染者数の推移は、グラフの青色線が示している通り、7月に入ってから増加に転じている事を示しています。 さらに、人口13億人のインドによる影響を除くと、インド以外全世界の新規感染者数を示す緑色線の通り、インドを除く全世界では 6週間前から増加に転じている事を表しています。
そして、このグラフでも読み取れる通り、今後、春と同じ様な感染拡大のグラフを描くと仮定すれば、世界的な感染ピークが 8月中旬に到来すると予想されます。
New infection case transition table by country and day
【 今後の感染拡大の流れ 】
変異株 “デルタ株” による急速な感染拡大が始まった国は、英国とアフリカで最も深刻な状況に陥っているナミビアと隣国の南アフリカですが、それから徐々に感染が拡大する国が増えています。
特に注目すべきは EU諸国です。先ず、アイルランドは、隣国・英国の感染拡大にも関わらず抑制を続けていたのですが、先週あたりから一気に感染が移っています。また、南欧の ポルトガルとスペインは 一気に感染拡大をしており、昨年 10月中旬以降の様な感染危機が予想されます。
そして、フランスは、隣国・ベルギーやモナコでの感染拡大に押されるかの様に感染拡大が始まっており、今後は更に厳しい行動規制や強制ワクチン接種に進む懸念もあり、英国の政策との比較の中で、ウイルス政策の大きな試金石になりそうです。
一方、ドイツとオーストリアは、周囲の国々の感染拡大とは無関係であるかの様に抑制が続いており、国民の勤勉性やFFP2規格のマスク規制などよる効果が表われていると思われます。ただ、EU諸国の一員である限り、数週間内には 3月時レベルの感染拡大は起きると思われます。
【 観光地への飛び火現象 】
経済的に恵まれた国々で長期間に亘る厳しい規制が続き、一方、経済的に恵まれず海外からの観光客への経済的依存度の高い国では入国規制緩和の動きが続いています。
その為、例えば、セーシェルやキプロス。モーリシャス、フィジー、そして キューバなどの諸国では、その国の人口と比較して多くの新規感染者が報告され続けており、感染拡大国からの観光客による “飛び火” 感染が大きな要因の一つになっていると懸念されます。同様な現象は国内でも発生しており、一都三県での感染拡大が発生した後、次に感染拡大を見せているのが 北海道 と 沖縄 であった事も “飛び火” 感染だと推察されます。
メディアの 人口の少ない小国の感染状況には注目しませんが、世界的な感染を防ぎ、小国の医療的負荷を減らし、感染で苦しみ亡くなる人を減らす為にも、ワクチンパスポート や 抗体検査だけに依存しない、何らかの対策や支援が必要でしょう。
なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」の事です
Source:#OCHA( https://www.unocha.org/ )
#COVID19
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