2/11 ~ 2/17 の一週間の全世界での新規感染者数は、一日あたりの平均で約 36 万人となり、前週の約 42 万人よりも 約 6 万人減り、4週連続で減少傾向を見せています。
特に減少傾向がはっきりしているのが米国で、減少の要因は始まったばかりのワクチンではなく、大統領選から就任式にかけての興奮状態が収まり、バイデン大統領の下で落ち着いた日常生活の中で冷静に対応を始めたのが最大の要因だと推測されます。
一方、欧州各国の状況は、昨年春の第一波、昨年末からの第二波が到来した時の様に一様の変化はなく、各国間でばらつきのあるパッチワーク状の様子を見せています。順調に抑制が進んでいる国は、英国やドイツ、ポルトガル、アイルランド、デンマークなどで、最多感染を記録した6週間前の 1/5 以下にまで感染者数を抑えられています。が、フランスやイタリア、ベルギーでははっきりとした変化・減少は見られません。
今後、国民の不満を抑える為にワクチン接種を急ぐ欧州各国ですが、その効果が確認できるのはひと月以上後になると思われる為、その間にもロックダウン等の抑制策の効果の出方が差がつくのか、変異種の感染拡大でロックダウンが更に延長されるのか、EU諸国内での対応と協力体制は注目すべき点でしょう。
ロックダウンという政策を採りながら、西欧各国と較べて、東欧や中東地域諸国での抑制策はさほど成功している様には見られません。例えば、人口の多い国から言えば、ロシアやイラン、トルコなどの諸国での感染者数の減少は大きくなく、チェコやウクライナでは変わらず、イラクやUAE、ヨルダンでは感染者数が一気に拡大しており、ワクチン供給体制と併せて考慮すれば、国際協力の必要性が更に高まってきていると言えます。
また、南米のブラジルやパラグアイでは拡大を続けており、有効率の高いワクチンの接種率から考えて、これから冬を迎えての感染拡大を抑えられるかが懸念されます。
なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」( https://www.unocha.org/ )の事です。
New infection case transition table by country and day A~H
出典 : #OCHA
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