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新型コロナウイルス、国別・人口あたり新規感染者数(1月5日現在) / COVID-19 cases per population by country, as of January 5, 2022

COVID-19 cases per population by country, as of January 5, 2022
世界各国の感染状況は、人口あたりの新規感染者数【感染密度】を最初に確認しなければ、その被害の深刻さの判断は出来ません。この一覧表は、各国の【感染密度】(人口1億人あたり日別・新規感染者数)で、深刻度が高くなっている程に欄を濃い色で塗り分けています。


『 世界の国別・日別、感染密度推移一覧表 』

New infection case per popuration by country and day

全世界の COVID-19 の感染状況は、欧米諸国に続いて北米2ヶ国での感染爆発に続き、他の地域でも急な感染拡大が始まり、過去最多の新規感染者数を記録しています。
新たに急な感染拡大を記録している地域は、ギリシャキプロスなど南欧から東欧の地域に続いて、イスラエルやトルコ、レバノンカタールUAEなどの西アジア諸国、そして中米カリブ海諸国で深刻な感染拡大が続いており、アルゼンチンを始めとする南米諸国でも広がりを見せています。
ただし、11月24日にオミクロン株の発見報告をした南アフリカを始めとして、アフリカ大陸諸国では目立った感染拡大は無く、同様に中央・東アジアの諸国でも感染状況は比較的落ち着いている状況です。

今後の予想は、世界の主要国では昨年多く行なわれたロックダウン政策を採らない国が多い為、感染力が強いと言われているオミクロン変異株の影響と相まって、今後 3週間は新規感染者数は一気に増え続けて過去最多記録の更新を続けるでしょう。
しかし、南アフリカでのオミクロン株の新規感染者数が減少している事から判断して、感染地域の拡大が無い限り、2月初旬をピークに新規感染者数は減少を始めると思われます。
仮に、アルゼンチン以外の南米諸国、例えばブラジルなどで感染拡大が始まったり、現在は安定を続けているインドを始めとするアジア諸国での急拡大が始まれば、2月中旬には予想ができない程の新規感染者数を記録するでしょう。

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『 地域別、感染傾向 』

< 欧州 / Europe >

ロックダウン規制を採っているオランダやデンマークなどを除き、西欧諸国の多くでは国民生活と経済に大きな負担を掛けるロックダウン政策は採らず、の大きいマスク着用規制や積極的なワクチン追加接種政策で乗り切る政策を進めています。
その為、今後 2~3週間は多くの新規感染者数を記録するでしょう。一方、東欧諸国の状況は異なります。感染防止の有効性が高い “mRNA”タイプのワクチンと積極的な接種政策で重症者率や死亡率を下げた英国などと異なり、接種ワクチンの種類と接種率が異なる国が多い為です。
特に注目すべきはロシアです。人口が多い事と接種ワクチンが国産・Sputnik V である為、そして40%台の決して高くない接種率と報告データの信憑性が高くないからです。


< アフリカ / Africa >

オミクロン変異株を発見して報告を行なった南アフリカでは、30%台という低いワクチン接種率にも関わらず感染ピークは過ぎ、既に抑制へと進んでいます。そして、それ以外の諸国は、観光客による感染拡大を起こしやすい観光立国の島嶼国家・カーボベルデを除き、ほぼ全域で感染状況は落ち着いています。
昨年11月~12月には感染拡大を記録していた 南アフリカ周辺諸国でも、オミクロン株による感染拡大らしき傾向は収まり、今後もこの安定した傾向が続くと思われます。


< アジア / Asia >

西アジアで最も懸念される国はイスラエルです。2年前、他国に先駆けてワクチン接種を積極的に進め、一旦は抑制に成功した様に見えましたが、急激で深刻な感染爆発に見舞われています。原因ははっきり分かりませんが、ワクチン完全接種率が 60%台に留まっている事も原因の一つである可能性があります。つまり、40%弱の ワクチン未接種者が感染して、その感染者が感染を拡散している構図です。同国は、世界に先駆けて 4回目の接種へと踏み切っていますが、同国内のアラブ系国民や宗教的な問題なのか、接種率を高めない限りは同様な感染爆発は今後も起きる可能性はありそうです。
同様に、トルコでも感染拡大を抑えられず、人口の 半数以上が海外からの労働者が占める カタールUAEなどでは、人種的な問題も潜在しているのか、高い【感染密度】を続けてしまう可能性が大です。
一報、インドを始めとする他のアジア諸国では一様に安定した状態を保っています。韓国で昨年末に感染拡大を起こした要因は、ファイザー社製の様な “mRNA” タイプとは異なり、“ベクターウイルス” タイプのアストラゼネカ製のワクチンを採用していた事が異なる結果を導いている可能性もありそうです。


大洋州 / Oceania >

この地域で最も注目すべき国はオーストラリアです。同国は、島国という好条件を生かして、厳しい入国規制と感染地域へのロックダウン政策を行ないつつ、ワクチン接種を行政主導の丁寧な広報活動を通じて積極的に進め、地域によっては 12歳以上の国民の 93%以上がワクチン完全接種という高い接種率を達成させています。達成の後、行政地域によってワクチン未接種者への行動規制を状況に応じて採りながら、徐々に規制緩和を行なっています。そして現在、同国にとっては過去最多の新規感染者を記録していますが、具体的なロックダウン政策の検討の様子さえ窺えず、英国に似た政策の今後に注目されます。
それ故に、日本が参考にすべき感染対策を行なっている国の一つだと思われます。


< 北米 / Northern America >

米国は、大型予算政策を正当化する為にも、経済回復を狙った政策へと転換しています。が、支持政党によってワクチン行政等への信任レベルが大きく異なる事もあって、ワクチン接種が想定よりも進まず 約60% 程度に留まっています。その為、多くのより感染し易い未接種者の存在により、記録的な程に多い新規感染者を記録しています。が、ワクチン接種義務やロックダウンなどの強い行政措置を行ない難い現状では、当面の間は新規感染者数は増加していくでしょう。その為、重症者数や死亡者数の傾向に視点を移して注目する必要があります。
また、カナダは隣国・米国との間の国境に規制を掛け続けて感染を低く抑えていましたが、昨年後半、米国同様にワクチン接種の進展に合わせて、経済回復の為に規制を解除した為に、一気の感染拡大を起こしています。こちらも、今後の政策や重症者数などに注目する必要がありそうです。


< 中米 / Central America、Caribbean >

メキシコは、米国との国境管理が効果を挙げているのか、米国の感染拡大の影響を受けていないようです。しかし、キューバを除く多くのカリブ海諸国では感染が急拡大しており、今後2~3週間で【感染密度】は深刻なレベルに達成すると思われます。


< 南米 / Southern America >

強権的な政策を行なうベネズエラとブラジルを除き、南米の多くの国々で感染拡大が始まっています。特に、アルゼンチンやウルグアイスリナムなどは既に深刻なレベルの【感染密度】を記録しており、充分に高くないワクチン接種率や医療レベルなどと相まって、今後の更なる感染拡大時の人々の健康が懸念されます。


なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」の事です


Source:#OCHA  ( https://www.unocha.org/
#COVID19
#オミクロン株


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