『 6週間前からの “第5波” 』
このグラフの青色線は、全国の新規感染者数が増減した数を一週間毎にプロットしたもので、直近の新規感染者数(青色線)の増減だけを見ると2週間前から拡大している事を示しています。しかし、実際には、青色線より常に先行して増加を示す赤色線( 治療中の人々の人数の増減動向 )を見れば、既に 6週間前から “ 第5波 ” が始まっている事を示しており、“ 第4波 ” での青色線と赤色線の関係性を確認すれば理解できるでしょう。
『 限定的なワクチン効果 』
現在、世界的な感染拡大の原因となっている変異株 “デルタ株” の強い感染力によって、例え世界的に人口あたりのワクチン接種回数の多い英国やイスラエルであっても、若年層を中心に感染者が急増している事は広く報道されています。つまり、“デルタ株” は高いワクチン接種率だけで感染拡大を防げないと実証されています。
その上、英国は、人口が日本の半分程度なのに、一日あたりの新規感染者数が 4万人超えを記録しているにも関わらず、 マスク規制などを来週から解除しようとしているのは、事前に大規模イベントを実験的に開催して感染状況を検証した結果で、ワクチン接種効果によって重症化を防げると判断しているからです。
一方、ワクチン接種率が英国の半分以下の日本であれば、英国の様に “デルタ株” が本格的に感染拡大すれば、若年層を中心に英国以上に多くの感染者が発生する可能性は高く、更には重症化する事も防げない深刻な状況に陥る事は想定されます。
とは云え、ワクチン接種速度を現在以上に速める事が難しいとすれば、“ 第5波 ” による最悪の事態に備えて、一人でも多くの人の命を救う為に、五輪開催の為に医療的資源や医療スタッフは割くべきではないでしょう。
出典 : 厚生労働省
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